研究課題/領域番号 |
20K09719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
中村 晃 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20344723)
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研究分担者 |
太田 伸男 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (20282212)
中村 保宏 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (80396499)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 好酸球性副鼻腔炎 / セリンプロテアーゼインヒビター |
研究成果の概要 |
SLPI(Serine leukoprotease inhibitor)は、生体の代表的なセリンプロテアーゼインヒビターである。本研究は、好酸球性炎症性疾患である好酸球性副鼻腔炎において、SLPIとの疾患関連性やバイオマーカーとしてのSLPIの可能性を追求し、SLPIの発現制御機構を分子レベルで検討し、疾患の原因・増悪因子を突き止めることを主な目的とした。承認された病理検体および末梢血好酸球を用いて解析を行なった。その結果、好酸球性副鼻腔炎に罹患した多くの症例で、好酸球のSLPIの発現が低下していた。SLPIの転写に関わる因子を探索したところNrf2の発現が低下していることを見出した。
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自由記述の分野 |
免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鼻腔内にポリープが多発する好酸球性副鼻腔炎は、ポリープ切除後でも再発率が50%以上と高く、中耳炎を併発すると聾に至る指定難病である。近年、好酸球性副鼻腔炎のみならず好酸球性消化管疾患の罹患者が増加しており、ステロイドが主な治療法であることから、副作用の観点から新規治療薬の開発が急がれている。本研究ではSLPIの発現が好酸球性副鼻腔炎患者で低下していることを見出し、さらに酸化ストレスに関わるNrf2の発現も低下していることを見出した。本研究結果から、好酸球性副鼻腔炎の発症に関わる新たな分子が明らかになった。今後、これらの分子を標的とした治療薬の開発につながることが期待される。
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