研究課題/領域番号 |
20K09734
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
山内 盛泰 佐賀大学, 医学部, 准教授 (30572838)
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研究分担者 |
倉富 勇一郎 佐賀大学, 医学部, 名誉教授 (30225247)
吉田 裕樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 腫瘍免疫 / 免疫原性細胞 / 抗PD-1抗体 / 頭頸部癌 |
研究成果の概要 |
C57BL/6Nマウスに対するがん細胞株の皮下移植実験を行った。3LL細胞の皮下移植、抗PD-1抗体(4H2)の腹腔内投与を行った。生存には各群の差はみられなかったが、腫瘍体積縮小には4H2容量依存的な効果がでる傾向がみられた。続いて4H2腹腔内投与単独群、エタノール局注単独群、4H2腹腔内投与+エタノール局注併用群の比較実験を行った。エタノール局注単独群、4H2腹腔内投与群よりも4H2腹腔内投与+エタノール局注併用群では腫瘍体積縮小効果が高い傾向がみられているが、生存には有意な差はみられなかった。現在、4-Nitroquinoline 1-Oxideによる誘発舌癌モデルによる条件検討中。
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自由記述の分野 |
腫瘍免疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤治療の有効性は確立しているが、非常に高価な薬剤である点と頭頸部癌に対する効果が低いことが問題となっている。本研究では、腫瘍内にエタノール注入することで免疫原性細胞死を誘導し、低コストで比較的安全に免疫チェックポイント阻害剤治療の効果を改善することを目的としていたが、一時的な腫瘍体積の縮小効果はみられるものの、生存率を改善することはできなかった。実臨床においては腫瘍体積の縮小によるQOLの改善に資する可能性があることは示唆されたが、本来の目的である生存期間の延長は得られないという結果であった。本研究を踏まえて、新たなアプローチによる治療法の開発が望まれる。
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