頭頸部癌細胞を低酸素培養した結果、一部の細胞ではHIF1-αの発現が上昇し、それに伴い免疫応答を制御するPD-L1の発現も増加した。HIF1-α阻害薬を用いると、これらの発現上昇が抑制され、低酸素またはHIF1-α発現によってPD-L1発現が制御されていることが示された。手術検体におけるHIF1-αの発現とPD-L1発現の関連は現在検討中である。さらにTCGAデータを用いた遺伝子発現解析の分析から、HIF1-α高発現群ではPD-L1の発現が有意に高く、他の免疫関連遺伝子の発現パターンもHIF1-α発現により制御されている可能性が示唆された。
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