研究課題
これまで甲状腺眼症に関連する因子として、臨床的には甲状腺機能異常、喫煙、TRAb、TSAbが挙げられているが、甲状腺眼症に関連する網羅的遺伝子検索は行われていない。今回、我々は甲状腺眼症の網羅的遺伝子解析を行うことで、ステロイド治療に対する個人差を規定する治療感受性遺伝子を同定することで、ステロイド反応不良が予測される症例については別の治療を提案するなど、患者個人にあった治療を提供できるようにすることを目的としている。九州大学 眼科で、甲状腺機能亢進症があり甲状腺眼症発症している群(A群)の採血を行い、福岡大学 内分泌・糖尿病内科で甲状腺機能亢進症があり甲状腺眼症非発症群(B群)の採血を施行した。外部委託先にて、2021年10月に、A群59検体、B群37検体、計96検体、2023年2月にA群71検体、B群 9検体 計80検体の網羅的な遺伝型測定を施行した。全期間で、A群130検体、B群46検体の遺伝子測定を行った。目標数は甲状腺眼症100名、甲状腺機能亢進症かつ甲状腺眼症なし100名の計200名としており、A群は達成されているが、B群は検体不足であり引き続き検体採取を施行し、遺伝型測定を行う。その後、バイオバンク・ジャパンにデータ利用申請を行い、承認されればバイオバンクで取得されたバセドウ病患者における遺伝型データと臨床情報を用いた解析により結果の再現性などについて検証を行う予定である。
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Am J Surg Pathol.
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日本眼科学会雑誌
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