研究課題/領域番号 |
20K09778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
丸山 悠子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (60516003)
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研究分担者 |
上野 盛夫 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40426531)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 角膜内皮細胞 / ミトコンドリア / エネルギー代謝 / miR-184 |
研究成果の概要 |
培養ヒト角膜内皮細胞(cHCECs)の成熟分化細胞と相転移細胞の亜集団間で、エネルギー代謝に有意な差を認めた。細胞におけるミトコンドリア機能差異と同様の差異が、健常人と角膜内皮機能不全患者の角膜内皮組織にも存在することを見出した。さらに環境因子であるmiR-184がミトコンドリアにおけるエネルギー代謝特性を変動させること、加えてmiR-184の標的であるCD44の発現割合の差によってmiR-184の機能が変化することが示唆された。以上の結果より、ミトコンドリア機能を細胞の本質的機能の指標として確立できることが判明し、ミトコンドリア代謝機能の偏奇が角膜内皮機能不全の病態である可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
眼科学、角膜内皮、緑内障 再生医療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感覚器障害に対する適正医療の提供は、超高齢社会である本邦の根幹的課題である。フックス角膜内皮ジストロフィ関連患者は欧米では300万人を超す。角膜内皮機能不全の分子病態解明への手立ては、臨床現場からも強く求められているにもかかわらず世界的に手探り状態である。その一因として、分子病態解析のモデル系が無かったことが挙げられる。本研究では、分化/成熟度の異なるcHCEC亜集団で、ミトコンドリアエネルギー代謝系(基質特異性、代謝酵素依存性)に階層性が有ることを見出した。分化度の異なるcHCEC亜集団の代謝リプログラミングの階層性破綻を角膜内皮機能不全の疑似モデルとして、新規分子標的の創案が可能となった。
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