研究課題
まず16,836眼の82,433視野(中心30度)を用いて視野を再構成するVariational Autoencoderモデルを構築した。次に75例117眼の開放隅角緑内障眼の視野(中心30度)を、このVariational Autoencoderモデルを用いて再構成した。同時に光干渉断層計を用いて網膜神経線維層厚の計測を行い、①オリジナルの視野感度、②Variational Autoencoderで再構成された視野の視野感度のいずれと強く相関するかを解析した。この結果、解析を行った10セクター中9セクターにおいて②の方が①よりも強く相関した。この結果は眼科雑誌Ophthalmol Glaucoma誌上で報告を行った。次に上記Variational Autoencoderモデルを用いて、①104眼の開放隅角緑内障眼の3か月以内に二回計測されたtest-retestデータ(中心30度視野)、②各眼10回の視野を有する638眼の開放隅角緑内障眼の時系列視野データ(中心30度視野)における将来の視野進行推測、における有用性を検証した。この結果、①視野の再現性を改善すること、②短い期間の視野データ将来の視野進行を推測することのためにVariational Autoencoderモデルを用いて視野を再構成することが有用であることが分かった。この結果は科学雑誌SciRep誌上において報告を行った。
2: おおむね順調に進展している
緑内障眼においてVariational Autoencoderによる視野再構成が有用であることが示された。
更にデータを増やすとともに、モデルの改良も行い、また網膜色素変性症での有用性も検証する。
コロナ蔓延の影響で次年度以降に先送りした計測、解析事項、および学会発表があるため。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)
Ophthalmol Glaucoma
巻: 3 ページ: 210-217
10.1016/j.ogla.2020.01.001
Sci Rep
巻: 12 ページ: 7893
10.1038/s41598-020-64869-6