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2020 年度 実施状況報告書

若年者の後天共同性内斜視の原因と治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K09787
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐藤 美保  浜松医科大学, 医学部, 准教授 (50252242)

研究分担者 古森 美和  浜松医科大学, 医学部附属病院, 医員 (30467245)
鈴木 寛子  浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60867349)
彦谷 明子  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80464113)
飯森 宏仁  愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (80838912)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード内斜視 / 後天性内斜視 / デジタルデバイス
研究実績の概要

「研究の目的」小児および若年者のICT機器の多用と後天性共同性内斜視の関連について、全国規模の調査を行っている。
「研究実施計画}該当する患者を登録ののち、初診時にICT機器の使用時間の減少を依頼、適切な眼鏡を処方して1か月目、3か月目に眼位を評価するものである。2021年10月31日までに参加施設から114症例が集積され、現在も症例を蓄積中である。中間報告を2020年日本臨床眼科学会シンポジウムにて報告、さらに2021年7月の日本弱視斜視学会にて報告予定である
2020年7月31日までに初診時の調査データが集計されたのは全67例で、DD使用群58例、DD非使用群9例であった。屈折に関しては12歳以下、13~18、19歳以上の各群で-0.14D、-2.96D、-5.82となっており19歳以上の群では近視が強いという結果であった。初診時に調査したDD使用状況は、12歳以下では1日平均194.4分、13~18歳では248分、19歳以上では314.8分であった。これは内閣府の調査した青少年のインタネット利用環境実態調査の結果よりやや多いもののさらに検討が必要と思われる。DDの使用時間を減らすように初診時に指導をしているが、統計学的な優位差をもって減らせていたのは12歳以下の群のみであった。質問票を用いた調査で約40%の患者はデジタルデバイスを長く使ったときに目の調子が悪くなる、あるいはデジタルデバイスを使っていると眼の調子が悪くなると回答していた。10月8日までに集計された50例について、3か月間の経過観察後の転機についても調査したところ、治癒8%、改善28%と全体の約3割に症状の軽快を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

全国のデータ収集は順調に進んでいる。一方で、新型コロナウィルス感染拡大のために、予定した時期に受診できなかったもの、デジタルデバイス使用時間を減らすことができなかったものが多く、当初の計画通りの介入がでるかどうか不明である。

今後の研究の推進方策

引き続き200例の登録を目標に現在データ収集中である

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染拡大のために、学会が現地で開催されず旅費が残ったため

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] インターネット依存とは何か 適切な付き合い方を探る(第4回) 長時間のインターネット使用による眼科的影響2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 雑誌名

      保健の科学

      巻: 62 ページ: 263-268

  • [雑誌論文] デジタルデバイスと急性後天共同性内斜視2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 雑誌名

      あたらしい眼科

      巻: 37 ページ: 1077-1083

  • [学会発表] 急性後天共同性内斜視の概要と今後の展開2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 学会等名
      視能訓練士協会リモート特別講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] 若年者の後天性内斜視の診断と治療2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 学会等名
      第33回千葉臨床眼科フォーラム
    • 招待講演
  • [学会発表] 後天共同性内斜視の特徴 シンポジウム「新たな複視の病態を探る」2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 学会等名
      第74回日本臨床眼科学会
  • [学会発表] 浜松医大における若年発症の急性後天共同性内斜視患者の臨床所見2020

    • 著者名/発表者名
      飯森宏仁、鈴木寛子、古森美和、彦谷明子、堀田喜裕、佐藤美保
    • 学会等名
      第76回日本弱視斜視学会総会 第45回日本小児眼科学会総会 合同学会
  • [学会発表] 急性後天共同性内斜視患者のプリズム装用の影響2020

    • 著者名/発表者名
      稲垣理佐子、飯森宏仁、新井慎司、長谷岡宗、鈴木寛子、彦谷明子、堀田喜裕、佐藤美保
    • 学会等名
      第76回日本弱視斜視学会総会 第45回日本小児眼科学会総会 合同学会
  • [学会発表] 市民公開講座「健康にスマホと付き合うために」2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 学会等名
      第74回日本臨床眼科学会
    • 招待講演
  • [学会発表] デジタルデバイスの適切な使用方法に関する最近の研究2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤美保
    • 学会等名
      北海道ブロック講習会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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