研究課題/領域番号 |
20K09862
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
岡野 純子 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50447968)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 全層皮膚欠損創 / 足場 / 骨髄細胞 / 骨髄移植 |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、i)筋膜上での全層皮膚欠損創、ii) 筋膜を含めた皮膚軟部組織欠損創(i)より重症)、に従来止血剤として用いられるコラーゲンスポンジを埋め込み実験を行った。今年度はGFPマウスから骨髄を野生型マウスに移植した骨髄移植マウスにi, iiの欠損創を作成し解析まで生かすことが可能であった。しかしコラーゲンスポンジだけでは周囲からの拘縮にスポンジが耐えきれず、上皮化まで形を保てないことがわかり、これは次年度の課題となった。組織解析においては、コラーゲン内に新生血管を観察でき、これは骨髄幹細胞由来であることを確認できた。一方、真皮や脂肪、表皮はGFP細胞が陰性であったが、表皮層はapicalに行くに従い、分化が進み限られたタンパクした発現しなくなる。すなわち、GFPプロモーターが不活化している可能性がある。これを解決するために、オスのGFPマウスから骨髄を採取しメスの野生型マウスに移植したマウスを作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍における臨床のdutyが少し減り、実験する時間が昨年度より増えた。その結果、骨髄移植マウスの皮膚、軟部組織欠損創の解析を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
皮膚および軟部組織欠損創にscaffoldを埋め込むことにより、再生する表皮が骨髄細胞由来かを調べるためにはGFP細胞の追跡では困難なことがわかった。これを解決するため、オスのマウスから骨髄を採取しメスの野生型マウスに移植したマウスを作成中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
現在データをまとめている最中であり、現在の残額は完成のために必要な実験と動物飼育費、論文校閲、論文掲載料金に使用する予定である。
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