研究課題/領域番号 |
20K09871
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
馬場 香子 北里大学, 医学部, 講師 (90327411)
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研究分担者 |
山崎 安晴 北里大学, 医学部, 非常勤講師 (00210401)
杉本 孝之 北里大学, 医学部, 講師 (20365133)
森山 和の 北里大学, 医学部, 助教 (40803515)
熊澤 憲一 北里大学, 医学部, 講師 (60383618)
杉本 佳香 北里大学, 医学部, 助教 (90775941)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 再生医療 / 間葉系細胞 / 臍帯 / 共培養 |
研究実績の概要 |
新型コロナウィルス感染症流行の影響により当初の予定を変更し、次年度の計画を先行して履行した。また、細胞は市販の細胞を購入し,実験を施行した。 凍結保存後の臍帯由来間葉系細胞(UC-MSCs)の共培養における神経系細胞への分化誘導能を検討した。また、培養条件の検討を行った。市販の凍結UC-MSCsとシュワン細胞を、水平連結型容器を用いて0.6μmの孔を有するフィルターを介し非接触共培養を行った。この実験より、凍結UC-MSCsはシュワン細胞との共培養で神経系の細胞に分化誘導されることを確認した。共培養によって得られた凍結UC-MSCs由来の神経系細胞は、免疫組織学染色でS-100蛋白陽性かつGFAP陰性である事が確認できた。一方、足場の選択に課題がある事が示唆された。アテロコラーゲンスポンジを足場として使用したが、細胞の侵入が乏しかった。これらの結果は、第29回日本形成外科学会基礎学術集会、11th WORLD BIOMATERIALS CONGRESS、第20回再生医療学会で発表した。その後、ゼラチンを足場として用いた。ゼラチン足場の細胞侵入はアテロコラーゲンより優れていたが、細胞形態においてはアテロコラーゲンが優れている印象であった。現在、アテロコラーゲンスポンジのポアサイズを変え、足場の検討を継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では、凍結UC-MSCsの細胞表面マーカー、共培養による骨形成能を検討する予定であった。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の流行などで、検体の獲得等に影響が出たため、計画を変更した。2021年度に施行予定であった神経系細胞との共培養条件を前倒しで検討したため、相対的にみてほぼ順調に進行していると判断した
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今後の研究の推進方策 |
臨床から得た組織を使用する計画では、今後も新型コロナウィルス感染症の流行の影響を受ける可能性があるが、市販で獲得できる細胞は購入して代用し、研究を推進する。共培養法の検討では、これまでの研究で一定の知見を得られており、足場の選択・播種の手技など工夫を重ね研究を続行しえる。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画に変更が生じ、2020年度に計画していた研究を延期し、2021年度に施行予定であった研究の一部を施行したため、研究費に変更が生じた。海外の国際学会参加がWEB開催となったため、旅費の必要がなくなった。このため、これらは2020年度に計画し延期となっている研究に使用する。また、旅費は細胞の解析に使用予定である。
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