研究課題
CACNA1Cのp.A36Vが日本人集団の超まれな一塩基変異体である可能性が示唆された。電位依存性Ca2+チャネルの補助サブユニット(α2/δとβ2サブユニット)を恒常的に発言したbaby hamster kidney (BHK)細胞に本変異を導入したCACNA1Cと変異がないコントロールのCACNA1CをGFPと伴に電気穿孔法で遺伝子導入した。3日後にGFPを発現しているBHK細胞にパッチクランプ法ホールセル法を適用し、膜電位固定下に膜電流を記録した。本変異によりCa2+依存性不活性化が減少し、変異チャネルを介した過剰なCa2+流入をもたらされた。これらの結果から、CACNA1Cにおけるこの新規一塩基変異体は、Ca2+恒常性に影響を与えることにより統合失調症の素因となる可能性が示唆された。したがって、私たちの分析は、いくつかの超まれで潜在的に破壊的な遺伝子変異を特定することに成功し、電位依存性Ca2+チャネルをコードする遺伝子がSCZ / ASDのリスクに寄与する可能性があるという仮説を部分的に支持した。咬合力などの毎日の生理学的機械的刺激は、神経の恒常性に直接的または間接的に影響を与える。直接の軸索膜伸張は、機械受容性チャネル活性化を介して軸索伸長を増強するが、間接的なメカニズムはまだ解明されていない。Wnt5aが機械的に刺激された非興奮性細胞であるラット歯周靭帯(rPDL)細胞によって産生・放出されることを明らかにした。私たちの研究は、末梢結合組織が末梢神経恒常性を調節し、Wnt5aシグナル伝達が末梢神経障害の治療の標的となる可能性があることを示唆している。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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