研究課題/領域番号 |
20K09876
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
若森 実 東北大学, 歯学研究科, 教授 (50222401)
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研究分担者 |
中村 卓史 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90585324)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 電位依存性 / カルシウム / チャネル / パッチクランプ法 |
研究成果の概要 |
CACNA1Cのp.A36Vが日本人の超まれな一塩基変異体である可能性が示唆された。電位依存性Ca2+チャネルの補助サブユニット(α2/δとβ2サブユニット)を恒常的に発言したBHK細胞にコントロール又は本変異を導入したCACNA1Cを遺伝子導入した。3日後にBHK細胞にパッチクランプ法ホールセル法を適用し、膜電位固定下に膜電流を記録した。本変異によりCa2+依存性不活性化が減少し、変異チャネルを介した過剰なCa2+流入をもたらされた。これらの結果から、CACNA1Cにおけるこの新規一塩基変異体は、Ca2+恒常性に影響を与えることにより統合失調症の素因となる可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
歯科薬理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はヒトの疾患の原因を臨床ゲノム研究から見出し、原因タンパク質を発現していない細胞に遺伝子を導入し、蛋白の機能解析を行った研究である。具体的には電位依存性L型カルシウムチャネルCACNA1CのA36Vが日本人の超まれな変異であり、統合失調症の一塩基変異である可能性が示唆された。BHK細胞にコントロール又は本変異CACNA1Cを遺伝子導入し、パッチクランプ法を用いて電位依存性L型カルシウムチャネルの機能解析を行った。電流のカルシウム依存性不活性化が抑制されカルシウム流入量が増加するgain-of-functionの変異であることが判明した。本成果は病態の解明と治療法の開発にヒントを与える。
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