研究課題/領域番号 |
20K09884
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
衣斐 美歩 岩手医科大学, 歯学部, 特任講師 (30609665)
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研究分担者 |
入江 太朗 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00317570)
深田 俊幸 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70373363)
佐藤 泰生 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (40244941)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 亜鉛トランスポーター / 歯の発生 / 亜鉛シグナル |
研究実績の概要 |
エナメル上皮細胞においてさまざまなイオンチャネルやトランスポーターの発現が報告されているがその役割ついてはまだ不明な点が多い。本研究では亜鉛トランスポーターを介した歯の形態形成機構における新規シグナル経路の解明を目的とし、本年度は亜鉛トランスポーター遺伝子欠損による歯の発生および形成過程への影響について検討した。昨年度の検証により明らかにしたZip10-EGFP-Ires-Cre-ERT2ノックインマウスにてEGFP陽性細胞(亜鉛トランスポーター発現細胞)の出現が確認された歯胚形成期をもとに、亜鉛トランスポーターコンディショナルノックアウトマウス(Zip10-floxマウス)を用いてCre/loxPシステムにより細胞特異的に亜鉛トランスポーターをノックアウトし歯の発生過程または形態形成に生じる障害について解析を行った。歯胚形成期は胎生期となるため日齢は雌雄を同居させた翌日の朝にプラグチェックを行いプラグが確認できれば0.5日とし決定した。観察対象は上下顎両側臼歯歯胚とした。組織学的解析はは各マウス頭部の標本作製を行い歯胚形成時期および形態学的特徴についてコントロールを基準に比較・検討を行った。本検討は歯の発生および形成過程における亜鉛トランスポーターの直接的関与を明らかにするものであり、今後実施予定であるin vitroにて歯胚からの細胞を用いた器官培養での解析にもつながる重要な検証である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
in vivo実験に時間を要したため若干の遅れを生じている。次年度はin vitroでの実験も進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度はin vitroによる検討としてzip10-Cre/zip10-floxマウスの歯胚から採取した細胞を用いた器官培養系にて歯の形成過程を観察する。また、歯の形成に関与する細胞における亜鉛シグナル応答分子の機能的探索も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度はin vitro実験が少々遅れたためその分繰り越しとなった。 次年度は細胞を用いた培養実験を含め計画予定の研究を進める。
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