研究課題/領域番号 |
20K09946
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 友則 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (30318547)
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研究分担者 |
北島 佳代子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (00177841)
新井 恭子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 講師 (10434143)
湊 華絵 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 非常勤講師 (70803112) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 意図的再植 / 歯周組織再生 / 歯根膜 / 歯髄由来細胞 / 長期例 |
研究実績の概要 |
本研究では、歯根膜を剔削した脱臼歯に歯髄由来細胞を応用し、歯根膜を含む歯周組織再生の可能性を長期的視点で組織学的に検討することである。そこで歯髄由来細胞を効果的に活用することにより歯根膜を含む歯周組織の再生を図り、口腔内で正常な状態で長期的に歯の保全を図ることが可能か否かを明らかにし、また問題点がある場合にはその原因と対応策の手がかりを追究することを目的としている。本年度予定としては、①ラット歯髄を摘出し、歯髄由来細胞含有コラーゲンゲル作成、またコントロールとして歯髄由来細胞を含有しないコラーゲンゲルのみ応用する群で組織学的検索を行う予定としていた。②一方で歯髄細胞の初代培養にラットを用い、全身麻酔を施し、上顎切歯を抜去、その抜去歯から歯髄組織を取り出し初代培養を行い、培養液としては、10%FBS を添加したDMEM を使用する予定としていた。③ wistar系雄性ラット(n=30)を使用し、全身麻酔下にて上顎第一大臼歯を抜去する。再植前に根尖1mm を根尖切除し、根尖孔部に皿状窩洞を形成後、根尖孔部根管にMTA を用いて逆根管充填を施し最も大型で太い歯根である近心舌側根を被験歯根とし、歯根膜をスケーラーで除去し、他の歯根は歯根膜の剔削除去は行わないまま通法の再植術を行い、4、8、12 週後に動物をサクリファイス、移植片とその周囲の常組織を一塊として取り出し、10%中性緩衝ホルマリンに浸漬固定する。固定終了後、EDTA 液で脱灰を行い、トリミングの後、通法に従いパラフィン包埋を行う予定としていた。しかし昨今の情勢から研究遂行の予定の困難性もあり、さらに使用予定のwistar系雄性ラット上顎大臼歯の抜歯後再植についての手技の対応について、歯根の全て活用の困難性も見られたことから、一部使用または皮下組織の使用等など再検討が必要のため、より良い方法を検討し、髄時研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナウイルスの影響により、当初予定より大幅にスタートが遅れたため、長期観察の確認に至っていない。歯髄の摘出対応、培養については対応できているが、再植の対応では、当初は抜去歯の歯根をすべてを活用し、再植させる予定であったが、抜歯部位のスペースの困難性から復位が困難であり、歯根の一部切断、皮下組織活用など、当初予定と変更の検討もあり、現在研究予定が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の基礎となる再植の対応について、一部再検討している状況であり、抜去歯全ての歯根活用でなく一部使用と短期例で行った皮下組織の活用を再検討して進めて行く予定としている。歯髄摘出と培養等については概ね問題なく経過していたためこれらは現行の対応で進めて行く予定としている。今後は再植後の対応の検討を数例行った後、可及的速やかな実験遂行を予定している。 具体的には①最初に意図的再植術による抜去歯の対応を確認し、確立されたのちは歯周組織の再生、歯根膜等の確認を行う実験を進めていく。そのために当講座医員に協力して頂き、補助等の対応をして②歯髄組織の取り出し、培養等については、これまで研究等で行ったこともあり、共同または指示を受けながら推進していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの影響で研究開始、遂行に困難を要したこともあるが、研究の基礎となる手技の検討に困難を要し、試行錯誤を繰り返した。そのため当初の計画予定より大幅に遅れ、研究に遅延が生じ、本年度使用予定額に大きな残余を生じる結果となった。本年度はそれらの改善等が見込めることもあり、実施期間を再検討し、まずは令和2、3年度の当初予定の内容を遂行していく。また令和4年度は切片作製、染色対応、統計学的検索、まとめの予定であったが、動物実験も併せて対応し、研究時間を増加し対応していく予定である。従って本研究に伴う必要経費が発生する見込みである。
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