• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

抗炎症薬と殺菌薬とを徐放するナノ多孔質シリカ含有新規ハイブリッド歯科用軟膏の創製

研究課題

研究課題/領域番号 20K09960
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

江良 裕子  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (00825309)

研究分担者 阿部 薫明  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (40374566)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード薬剤徐放性歯科用軟膏 / ナノ多孔質シリカ
研究実績の概要

本研究は、ミノサイクリンに代わり、市販の歯磨剤や洗口剤に含まれている抗炎症薬(β-グリチルリチン酸:GL)と抗菌薬(塩化セチルピリジニウム:CPC)をそれぞれ担持したナノサイズの空孔を持つシリカ粒子 (NPS)を作成し、「抗炎症薬と殺菌薬とを徐放するナノ多孔質シリカ含有新規ハイブリッド歯科用軟膏の創製」を試みる。この歯科用軟膏の徐放が達成されると、歯肉炎や歯周炎を起こしやすい妊産婦や授乳婦、糖尿病患者、歯磨き・うがいなどの口腔内ケアの技能が十分ではない高齢者、障がい者の歯周病治療のための効果的なツールとなる事が期待される。
これまでの実験で①NPS含有量の検討、②薬剤徐放性新規歯科用軟膏基材の作成(酸化マグネシウム、ヒドロキシエチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、トリアセチン、濃グリセリン等を基材とし、水溶液中で停滞性のある硬さとなる軟膏を作成)③薬剤徐放性新規歯科用軟膏の創製(②で作成した軟膏にNPSを混合してNPS含有歯科用軟膏を作成し、粘度・稠度・表面性状・水溶液に対する停滞性などを検討)、④口腔内温度を想定した37℃の水中に試験片を浸漬し、液中へのCPCの徐放量を紫外可視分光法を用いて経時的に追跡、⑤液体クロマトグラフ-質量分析装置を用い、検討方法・条件などは、④に準拠して実施データを収集した。
今後は⑥殺菌効果の検討、⑦抗炎症効果の検討、⑧アニオン性薬剤を徐放可能なNPSの創製、⑨抗炎症薬徐放挙動の評価、⑩抗炎症
薬と抗殺菌薬の同時徐放を実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

継続して細菌培養する環境を整えることができず、予定していた代表的な口腔内細S.mutans、P.gingivalis、T.denticola、T.forsythensis〈forsythia〉等について十分な験を実験データ不足のため結果を出せていないため。

今後の研究の推進方策

2024年度以降も引き続き実験を継続し、CPC, GLの徐放について検討し、両薬剤の徐放量を制御する事により、薬剤耐性や過敏症のリスクを低減し安全に新規なLDDSを実現する「抗炎症薬と殺菌薬を徐放するナノ多孔質シリカ含有新規ハイブリッド歯科用軟膏の創製」を試みる。

次年度使用額が生じた理由

実母の介護のため継続して細菌培養する環境を整えることができなくなり、大幅に研究が遅れた。

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi