研究課題/領域番号 |
20K10033
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
榎木 香織 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (30632145)
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研究分担者 |
池邉 一典 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (70273696)
八田 昂大 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (60845949)
三原 佑介 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (30779096)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 口腔機能 / 全身疾患 / 老化 |
研究実績の概要 |
本研究では、高齢者を対象に5年間隔で調査する15年間のコホート研究を行い、歯や口腔機能、またそれらの変化と、全身の健康状態や疾患の罹患、ならびに口腔関連QOLの双方向の影響について明らかにすることを目的としている。 2021年度は、COVID-19の蔓延の影響により、予定していた会場調査は、延期となったため、これまでに収集したデータの整理、分析を行った。2022年度もCOVID19の流行が収まらないことを考慮して、現在これまで、調査に参加したものすべてを対象にアンケート調査を行うことに向けて準備中である。 本年度の研究成果として、主観的なかみにくさの自覚と歯の喪失との関連を10年間の縦断データを用いて検討した。食品摂取の主観的評価には、リンゴ、牛肉、堅焼きせんべいについて、「食べたことがない」「嫌いだから食べない」「食べられない」「困難だが食べられる」「小さくすれば食べられる」「普通に食べられる」の6件法にて回答を得て、「食べたことがない」、「嫌いだから食べない」を除外し、食品のかみにくさ自覚を2群化(自覚あり:「食べられない」「困難だが食べられる」「小さくすれば食べられる」、自覚なし:「普通に食べられる」)と分類した。ベースライン時、かみにくさの自覚がない者で、10年後の追跡調査に参加した302名を分析の対象者とした。その結果、10年間で新たに咬みにくさを自覚する者は、3つすべての食品において、歯の喪失が多いことが明らかとなった。さらに、年齢、性別を調整したロジスティック回帰分析においても、歯の喪失は、かみにくさの自覚に有意に関連することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の蔓延の影響により、会場調査が行えなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、COVID19流行度合いをみながら、会場調査を行う予定であるが、流行状況によっては、会場調査が行えないことを考慮して、これまで調査に参加した者すべてを対象に郵送によるアンケート調査を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の蔓延の影響により、会場調査が行えなかったため、次年度使用額が生じた。2022年度は、COVID19流行度合いをみながら、会場調査を行う予定であるが、流行状況によっては、会場調査が行えないことを考慮して、これまで調査に参加した者すべてを対象に郵送によるアンケート調査を実施する予定である。
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