研究課題/領域番号 |
20K10038
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
細木 真紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10228421)
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研究分担者 |
大島 正充 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (00548307)
井上 美穂 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (20271059)
三好 圭子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (20304537)
松香 芳三 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | マイクロRNA / 金属アレルギー |
研究実績の概要 |
金属アレルギーは遅延型アレルギーであり、Tリンパ球が関与して発症すると言われているが、随伴する扁平苔癬や掌蹠膿疱症や全身性接触皮膚炎症候群等の発症メカニズムは未解明である。診断方法はパッチテストが第一選択であるが、試薬貼付による感作のリスクや複数回受診の必要性等の問題点がある。 一方、マイクロRNA(miRNA)は生体内に存在する小さなRNAで、遺伝子からタンパク質への翻訳過程を制御することが知られている。近年の研究で、がん等の疾患にともなって患者の血液中で種類や量が変動することが明らかになり、次世代バイオマーカーとして注目されている。本研究は、種々の金属アレルギー症状を有する患者の協力を得て、パッチテスト貼付前後の一時的な末梢血miRNA解析を行い、金属アレルギー症状惹起の特異的遺伝子を同定し、新しい診断マーカーを確立することによって、非侵襲的かつ簡便な診断方法の確立を目的とする。 本年度は、自覚的にも他覚的にも金属アレルギーの既往のない20代のボランティア女性とアクセサリーにかぶれた既往を持ち、他に特記すべき疾患のない20代のボランティア女性に対して、金属アレルギー試薬金属(鳥居薬品社製)によるパッチテストを実施し、International contact dermatitis research groupの基準に則って48時間後、72時間後、1週間後に判定し、井上らの総合判定基準に則って総合判定した。 また、被験者の末梢血をパッチテスト貼付前、72時間後、1週間後に採取し、RNAを分離し、3D-GeneR(TORAY社製、東京)でマイクロアレイ解析を行った。統計解析でアレイの値が2倍以上に有意に変動した遺伝子を標的遺伝子として選択し、それらについて、リアルタイムPCRで確認しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルス感染の影響を受け、2020年度の金属アレルギー外来を受診する患者数は大幅に減少していた。そのため、患者の疫学調査対象数も非常に少なくなった。また、miRNA解析の被験者候補であった学生も、コロナの影響で登校禁止の時期や病院への立ち入り禁止の時期があり、募集や実施ができない時期があったため遅れを生じた。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度後半に被験者を募り、検体を採取し、マイクロアレイ解析を実施したので、遅れは取り戻しつつある。研究計画に変更はなく、引き続き新たな被験者の募集と解析を実施するとともに、これまでのデータを基に解析を進めていく予定である。 その結果・分析をまとめて、国内外への学会発表、論文投稿を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、被験者を募ることが出来ず、実験の実施が遅れたため、miRNA依頼解析や依頼分析や試薬の購入が遅れたため、次年度使用額が生じた。試薬は使用期限もあり、あらかじめ購入することも出来ないため、2021年度に繰り越した。 2020年度後半に、miRNA解析は予定に追いついており、その後の試薬の購入で、2021年度に使用計画に予定変更はない。
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