研究課題
スマートフォンに搭載されている非接触型バイタルセンシングカメラ(LiDAR)を活用した咀嚼検査アプリケーションの開発および研究を企業と共同で進め、咀嚼の検出アルゴリズムを確立させた。従来の研究では日本人の平均咀嚼回数を算出した報告は見当たらないため、本アプリケーションを用いて食形態および残存歯数と咀嚼の関連性を解明する研究を実施した。さらに、嚥下障害を有する患者に嚥下造影検査を実施する際に同時に本アプリケーションを用いて咀嚼を検出し、両データを同期させることで、体外動態から体内動態を推測、診断するシステムを開発した。非接触型バイタルセンシング技術を備えた小型3Dカメラを使用して、成人と小児における口腔内うがいの動態の違いに関して研究を実施した。小型3Dにより口角の3次元的動態および変動周期を非接触方式にて測定し、小児と成人の違いを比較検討した。検討の結果、小児の口角変位量および変動周期は成人よりも減少することが判明した。過去の口腔内うがいに関する研究においては5歳時において、うがいの動きが完成すると報告されていたが、本研究においては平均7歳の小児の口腔内うがい動態は成人と異なり発達段階にあることが判明した。非接触型バイタルセンシング技術を活用することで、より微細な口腔顔面動態の検出可能性を示した。この研究成果はJ Oral Rehabil.2023;50:70-86.にて報告済みである。
すべて 2022
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Journal of Oral Rehabilitation
巻: 50 ページ: 76~86
10.1111/joor.13379