研究課題/領域番号 |
20K10051
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
秋葉 奈美 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00584591)
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研究分担者 |
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
秋葉 陽介 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70547512)
泉 健次 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80242436)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 細胞移植 / 機能亢進 / 抗酸化処理 / 骨増生 |
研究実績の概要 |
既存の骨増生法は骨形成促進可能だが、増生後の予期せぬ骨量減少による不確実性が臨床上の課題となっており、確実に骨量維持可能な骨増生法の構築が望まれている。骨折治癒などの生理的骨形成では骨量減少が認めらない。生理的骨形成には骨形成以外に宿主細胞誘導、血管新生、成長因子放出と複数の生理機能活性が必要である。骨増生法において生理的骨形成を模倣しようとしても、単一処理によって必要な生理機能全てを活性化するのは不可能と考えられている。また細胞移植において、移植後の酸化ストレスによるアポトーシスや機能不全が報告されており、酸化還元制御(レドックス制御)により移植細胞を長期生存、機能させることが可能となる。本研究では、骨増生に必要な複数の生理機能を各々あらかじめ亢進させた細胞の混和移植とレドックス制御による移植細胞の長期生存に着目し、骨増生促進と長期骨量維持を達成可能な新規骨増生法の開発を目的とする。課題Ⅰ移植細胞の可視化による識別と機能解析(1)移植細胞識別可能なラット頭蓋骨欠損修復モデル作製(2)骨形成部位における移植細胞の機能の検索、課題Ⅱ:生理機能活性処理による機能亢進の確認、(1)移植に使用予定の骨髄由来細胞を以下に示す条件で機能亢進する。(2)生理機能亢進細能解析、課題Ⅲ:宿主由来細胞への機能亢進細胞の影響検討、課題Ⅳ:生理機能亢進細胞混和移植による骨形成促進の確認、課題Ⅴ:レドックス制御による移植細胞長期生存確認、課題Ⅳ:垂直的骨増生と骨量長期維持の確認。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
細胞実験による抗酸化作用による細胞の機能維持については確認されているが、動物実験施設の使用制限により動物実験の実施がやや遅れている。具体的には機能亢進細胞移植による骨形成の促進の確認を組織学的に実施しているが、染色によるアポトーシスによる細胞機能不全抑制現象の確認、免疫染色による確認などの進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、細胞実験により機能亢進及び抗酸化機能を確認できている細胞処理を応用した、細胞移植による骨形成促進の確認を実施する予定である。石灰化機能亢進、血管系瀬機能亢進、細胞誘導機能亢進、抗酸化機能亢進それぞれの処理を実施した細胞をラット頭蓋骨限界径骨欠損部位に移植、骨形成の促進と、移植細胞の長期生存の確認を実施する予定である
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次年度使用額が生じた理由 |
感染対策のために動物実験施設、実験室の使用制限により動物実験が実施できず、実験動物購入費用の使用額が予定より減額している。さらに海外企業の交代、試薬などの一部に欠品などが生じ、購入計画に遅れが生じた。
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