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2021 年度 実施状況報告書

重度認知症高齢者における静脈内鎮静法が脳細胞の活動および認知機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 20K10061
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

森本 佳成  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00264870)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード認知症 / 高齢者 / 静脈内鎮静法 / 歯科治療 / 脳波
研究実績の概要

診療に対し強い拒否行動を示される進行した重度認知症高齢者に歯科医療を提供するためには静脈内鎮静法が必要である。しかし、薬剤に対する反応が健常者とは全く異なることを日常的に経験するが、認知症高齢者に対する臨床麻酔学的研究はないのが現状である。本研究の目的は、反復して治療を必要とする歯科診療において、安全で認知機能の低下をきたさない静脈内鎮静法を確立することである。
本年度は、ひきつづきCOVID-19の蔓延のため、対象患者の受診が極端に少なかった。その結果、4名の重度認知症高齢者および2名の認知機能障害のない高齢者の歯科診療において、ミダゾラムを用いた静脈内鎮静法時の脳波や脳組織酸素飽和度等の解析を行った。測定方法は下記の通りである。1.診療録から患者背景の情報、2.術前の評価項目:①認知機能の評価(対象が重度認知症高齢者であるためMMSEは行えない。全対象者にCDRを行い、さらにアルツハイマー型認知症ではFASTを追加する)、②嚥下機能スクリーニング検査(改訂水飲みテスト)、3.体組成測定装置(BioScan 920-Ⅱ)を用いた体組成分析、4.静脈内鎮静法の実施方法は、ミダゾラムを使用し、目標鎮静度はOAA/S 2とする。測定項目は、①脳波(MWM20)、②脳組織酸素飽和度・脳酸素化Hb量(NIRO 200NX)、③バイタルサイン、④特記すべき異常行動・合併症と対応、⑤鎮静時間および処置時間、⑥使用鎮静薬の種類と量5.鎮静後の評価項目①帰宅直前の認知機能、である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度から継続するはCOVID-19の蔓延のため、高齢者の歯科受診が少なかったため、対象となり研究の同意が得られた対象患者は6名に留まった。そのため、研究の進捗は「やや遅れている」となった。

今後の研究の推進方策

本院への重度認知症高齢者の歯科受診が徐々に回復しつつあることから、対象患者の受診がみられるようになってきたので、引き続き研究を進行させる。研究を行える患者数が増加すると予測される。

次年度使用額が生じた理由

本年度は引き続きCOVID-19の蔓延のために、重度認知症高齢者の受診が少なく、年間の対象患者の受診が予定よりも少なかった。そのため、研究を施行できた患者数は予定数よりも少なかったため、繰越金が発生した。本年度末にはこれら対象患者の来院数が回復しつつあるので、次年度は、予定通りの研究遂行を行う計画である。

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公開日: 2022-12-28  

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