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2020 年度 実施状況報告書

歯科X線診療に資する患者被曝線量計の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10109
研究機関東北大学

研究代表者

洞口 正之  東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (20172075)

研究分担者 千田 浩一  東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (20323123)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード放射線
研究実績の概要

歯科診療の高度化等に伴い、コーンビームX線CT(cone-beam computed tomography : CBCT)や携帯型口内法X線撮影などの歯科X線検査も増加している。歯科X線検査は繰返し撮影を行うことも多く、さらに放射線感受性の高い若年者の検査も多いため、放射線被曝評価は重要である。また歯科用CBCT装置の被曝線量は少なくないと言われている。よって歯科X線検査時の正確な患者被曝線量評価や線量低減は必要である。だが現在、歯科X線検査に資する患者リアルタイム線量計は無い。そのため歯科X線診療用のリアルタイム患者線量計開発および歯科診療患者の被曝低減を目指す。そこで今年度は主に下記の基礎的な研究および検討を実施した。まず、歯科用CBCT装置の線量(Computed Tomography Dose Index: CTDI)を測定し診断参考レベル(Diagnostic Reference Level: DRL)と比較検討した。歯科用CBCT装置の日本のDRLは高値であるが、ハーフスキャンモードを用いることで、英国などのDRLを同等程度のレベルに低減できる可能性があることが示唆された。さらに歯科用CBCTの画質について、ファントムを用いた物理実験評価(Modulation Transfer function: MTFなど)を行った結果、ハーフスキャンモードの鮮鋭度(MTF)は有意な低下を示さないことが明らかになった。以上の検討結果をもとに、今後基礎研究を発展させて、歯科X線診療に資するリアルタイム患者線量計の開発と患者被曝線量低減を目指す。
(主な研究協力者:伊藤実咲、稲葉洋平)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍であり、医療関連機関等における種々の活動等が著しく制限された状況のため、予定通りには研究が進まなかった。

今後の研究の推進方策

さらに基礎的検討を充実させるなどして、歯科X線診療に資するリアルタイム患者線量計のプロトタイプ機の試作を目指すと同時に、歯科X線診療に伴う患者被曝低減を検討する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍であり、医療関連機関等における種々の活動等が著しく制限された状況のため、予定通りには研究が進まなかったので、直接経費の使用が滞った。 次年度はプロトタイプ機の開発等に経費を使用する計画である。

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公開日: 2021-12-27  

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