研究課題/領域番号 |
20K10134
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
長谷部 大地 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30571905)
|
研究分担者 |
齋藤 大輔 新潟大学, 医歯学系, 助教 (50826261)
小林 正治 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80195792)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 顎変形症 / 鼻咽腔領域 / 気道 / シミュレーション |
研究実績の概要 |
外科的矯正治療は顎矯正手術と術前術後の矯正治療を組み合わせて顎顔面形態や口腔機能の改善を目的に行われる。近年、顎矯正手術により気道形態が変化して睡眠時無呼吸症などの睡眠呼吸障害が出現するという報告も散見されている。われわれは「顎矯正手術が鼻腔通気性に及ぼす影響の検討」という研究演題で側面頭部X線規格写真と鼻腔通気度検査、CT画像データを用いて顎顔面形態の変化が鼻腔通気性に及ぼす影響について検証し、鼻腔通気性は鼻腔や咽頭の形態変化に影響を受けている可能性が推察された。しかし、その因果関係が解明できなかったため、さらなる検証として、上気道流体シミュレーションという新たな評価方法を用いて、顎骨と鼻腔ならびに上気道の通気性との関連について検討を行った。しかし、その関連性については不明確であった。その要因として鼻咽腔領域が複雑な形態を呈していること、同部で代償性生体作用が出現したと推測したが、そのメカニズムは不明であった。 そこで本研究は、呼吸機能を含めた鼻咽腔領域の気道形態・機能変化を検証して同領域における生体作用の解明を目的に計画した。鼻腔通気度測定と呼吸機能検査を行って、鼻咽腔領域における気流変化を調査し、顎矯正手術後における鼻咽腔領域での代償性生体作用のメカニズムが解明することで同領域の気流状態のシミュレーションモデル考案につなげ、今後の顎矯正手術の治療成績の向上に寄与できると考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染の影響を受けて、当初予定していた通りに研究が進めることができなかった。2020年度は感染の影響でほとんどデータの採取ができず、関連学会も中止、もしくは不馴れなWeb開催となって十分な情報収集ができなかった。2021年度に入り、感染状況が落ち着いたのと感染対策も確立し始めたため、感染対策を万全に行って、データ収集を再開したが、それでも2020.21年度の遅れの影響で当初の予定より遅れている。現在も、引き続き遅れた分を取り返すために、随時研究を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
染対策を万全に行って、引き続き研究を進めていく。また、関連学会へ可能な範囲で参加して情報収集を行い、より良い研究成果ができるように努力していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染拡大のため、研究が計画とおり進めることができず、研究期間の延長を申請した。延長期間中に研究継続に必要な予算として上記金額を計上している。 参考論文の収集、それに伴う郵送費、論文作成の必要経費として上記経費を使用予定である。
|