研究課題/領域番号 |
20K10136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山西 整 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (20397780)
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研究分担者 |
近藤 敬秀 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (90870444)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 嚥下活動 / 嚥下中枢 / 呼吸活動 / in situ 標本 / セロトニン受容体 |
研究成果の概要 |
本研究は不確縫線核ニューロンがセロトニン受容体とサブスタンスP受容体を介して呼吸活動と嚥下活動の発現閾値を制御する中枢制御メカニズムを明らかにすることを目的とした。生後3週令の若年ラットを用いて脳内の広い範囲のネットワークが機能的に温存される「in situ標本」を作製し、上喉頭神経に対する電気刺激によって刺激反応性の活動を誘発することに成功した。この活動は咬筋、顎二腹筋、咽頭収縮筋、および上部食道筋の一定の順にシークエンシャルに筋活動を示し、この連続性は嚥下活動と一致した。本標本に対する薬剤投与実験によって延髄内の5-HT受容体が嚥下活動の発現閾値と筋活動に影響を及ぼすことを明らかにした。
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自由記述の分野 |
顎口腔機能の神経科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
嚥下活動の障害が原因となる誤嚥性肺炎は、本邦の死因第6位であり、超高齢化を迎えたわれわれの社会において重大な問題である。しかしながら嚥下中枢の神経機構の解明はあまり進んでいない。本研究では、嚥下中枢を選択的に分析するためのin situ実験標本を作成し、嚥下活動を誘発することに成功した。このアプローチを用いて、延髄内のセロトニン受容体が嚥下活動の発現閾値や筋活動に影響を及ぼすことを明らかにした。以上の研究は嚥下活動の中枢神経メカニズムを明らかにする新たな成果となった。
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