研究課題/領域番号 |
20K10137
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊原木 聰一郎 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80549866)
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研究分担者 |
佐々木 朗 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00170663)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Angiogenin |
研究実績の概要 |
(目的1)Angiogenin(ANG)が破骨細胞形成および口腔癌細胞に与える影響の解析:2020年度は,ANGが破骨細胞形成に与える影響の解析を行い、ANGにより破骨細胞形成が促進されることを確認した.ANGは新規に見出された破骨細胞形成促進因子であると考えられた.2021年度は,ANGが口腔癌細胞に与える影響の解析を行った.口腔癌細胞のANGおよびその受容体PlexinB2発現は、ELISA法とWestern blot法で調べた.口腔癌細胞においてANGおよびPlexinB2はいずれも発現していた.特にHSC-2はANGを高発現していた.口腔癌細胞をANG存在下と非存在下で培養し増殖能と浸潤能の解析を行ったところ,ANGは口腔癌細胞の増殖能および浸潤能を促進した.反対にANG発現をノックダウンした口腔癌細胞を作製し増殖能を解析したところ、口腔癌の増殖能は抑制されていた.これによりANGは口腔癌の進展に関与している可能性があると考えられた.ANGが口腔癌細胞に与える影響が、ANG受容体であるPlexinB2を介した作用であることを確かめるため、ANG受容体であるPlexinB2発現をノックダウンした口腔癌細胞を作製し解析中である.このPlexinB2発現をノックダウンした口腔癌細胞にANGを作用させて、増殖能および浸潤能の亢進が認められなければ、ANG-PlexinB2経路が重要であることが明らかになると予想している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
口腔癌細胞をANG存在下と非存在下で培養し、増殖能と浸潤能の解析を行ったところ,ANGは口腔癌細胞の増殖能と浸潤能を促進した.現在、ANG受容体であるPlexinB2発現をノックダウンした口腔癌細胞を作製し解析中である.当初の計画通り実験は進んでおり、進捗状況は順調であると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
(目的2)ANG-PlexinB2系の阻害が口腔癌骨浸潤動物モデルに与える影響の解析:2022年度は,BALB/C系nu/nuヌードマウスの大腿骨骨髄腔内に口腔癌細胞HSC-2を移植し,口腔癌骨浸潤動物モデルを確立する.その後、HSC-2以外の各種口腔癌細胞株を移植し,骨浸潤を評価する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定通りに計画を遂行したが、想定より試薬等を安価に抑えることができたため次年度使用額が生じた。2022年度は高額な動物実験を行う予定であり、その費用に充当する予定である。
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