• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

側方漏光性光ファイバーを応用した口腔癌に対する新規光線力学的免疫温熱療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K10150
研究機関鶴見大学

研究代表者

徳山 麗子  鶴見大学, 歯学部, 学内講師 (20380090)

研究分担者 里村 一人  鶴見大学, 歯学部, 教授 (80243715)
井出 信次  鶴見大学, 歯学部, 助教 (00611998)
寺田 知加  鶴見大学, 歯学部, 助教 (40460216)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード温熱療法 / 免疫療法 / 光線力学療法
研究実績の概要

口腔癌を含む悪性腫瘍に対する三大標準治療を補完し得る第4の治療法の確立が急務となっている。本研究は、第4の治療法の候補となっている温熱療法と免疫療法に光線力学療法を併せた、新たな集学的抗癌療法とも言える光線力学的免疫温熱療法の開発を試みようとする研究である。これまでに、本治療法の実施方法および有効性を検討することを目的に、複数の口腔癌細胞株を用いて担癌モデルマウスを作製した。用いるマウスは、ヌードマウスおよびSCIDマウスとした。移植する口腔癌細胞株は、口腔底扁平上皮癌由来Ho-1-u-1細胞、歯肉癌由来Ca9-22細胞、舌癌由来HSC-4細胞、SAS細胞および HSC-3細胞の5細胞株とした。その結果、ヌードマウスおよびSCIDマウス双方で担癌モデルマウスの作成が可能であり、また全ての細胞株で生着が認められたが、株によっては生着後の増大速度に差が見られた。そこで本年は、後述する装置の使用にあたりどの細胞株の生物学的態度が有用であるかを見極めることとした。その結果、HSC-4およびHSC-3細胞株が安定していることがわかった。まずはこれらの細胞株に対して、本治療法の有効性について検討することとした。また、本治療法を実際に臨床応用するに当たっては、身体各部位の固形癌に対応できる形態の光ファイバーと適正な出力を備えた照射装置の開発が必須となる。まず光ファイバーに関しては、工業分野等ですでに利用されている側方漏光性光ファイバー(Fibrance Light-Diffusing Fiber、コーニングインターナショナル株式会社)を用いることを想定した。さらに抗光源に関しても協力を得られる企業に依頼し、加工についての打ち合わせを実施しているところである。さらに、抗体薬に関しては提供してもらえる企業があり、そちらと研究打ち合わせをおこなっているところである。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通りに進行しており、今後はさらに動物実験を追加するとともに、装置の開発、改良、さらなる検討へと準備が進んでいるため。

今後の研究の推進方策

さらに装置の開発を進め、実用化にむけて推進する。この装置を用いて、担癌モデルマウスに対しての応用が可能か否かの検討を進める。具体的には、すでに論文等で発表されている方法を踏襲し、特定の癌抗原に対する抗体に光感受性物質であるIR700を共有結合させ、抗体を作製する。もしくは、協力企業から抗体薬の提供が得られれば、さらに研究が推進するものと思われる。癌抗原としては、WT1あるいはEGFRなどを対象とする。抗体をin vitroで各種口腔腫瘍細胞に投与し、実際に癌細胞に結合することを確認(蛍光顕微鏡等により腫瘍細胞細胞膜表面にIR700による蛍光が現れることを確認する)した後、680-690nmの光照射により、腫瘍細胞の死滅が誘導できるか否かを検討し、治療に際し、使用可能な光増感性物質結合癌抗原特異的抗体の作製完了とする。これを用いて、各種口腔癌細胞株を用いて作製した担癌モデルマウスの背部腫瘍に対し、開発した側方漏光性光ファイバー照射装置を用いて治療を行う。治療施行の時期については、担癌モデルマウスを用いた新規治療を検証した過去の報告を参考に、腫瘍体積400~ 800mm3を目安として行うこととする。照射条件は680-690nmの近赤外光を種々の照射時間(1,2,3,5,7,10,15分)で照射し、それぞれにおける抗腫瘍効果を検証する。治療効果の判定に当たっては、治療群と対象群で経時的に腫瘍径を計測して体積を算出し、腫瘍体積の増減を経時的(治療後1日目から2日毎に4週間、1週毎に6か月間)に比較検討する。また、各群の腫瘍組織を適宜採取し、病理組織学的検討および免疫組織化学的検討を行い、光ファイバー周囲における抗腫瘍効果の確認を行うことで、照射光の到達深度についても検討する。これにより、本治療法に適当な治療時間や組織内光到達距離、周囲組織への影響の有無などを明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

本年度施行予定であった装置開発において、現在設計まで進んでいるが実機の試作までもう少し時間がかかるため、そちらへの支出が完了しておらず、このためこれを次年度繰り越しとした。また、動物実験についてもさらに症例数を増やし、試作機にて加療検討予定のため、これらも次年度繰り越しとしている。次年度はこれらの検討を行い、さらなる治療法開発のための装置改良、動物実験による研究を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Feasibility of Rapid Diagnostic Technology for SARS-CoV-2 Virus Using a Trace Amount of Saliva2021

    • 著者名/発表者名
      Tokuyama-Toda R, Muraoka M, Terada-Ito C, Ide S, Horiuchi T, Amemiya T, Fukuoka A, Hamada Y, Sejima S, Satomura K
    • 雑誌名

      Diagnostics

      巻: 11 ページ: 2024

    • DOI

      10.3390/diagnostics11112024

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A New Induction Method for the Controlled Differentiation of Human-Induced Pluripotent Stem Cells Using Frozen Sections2021

    • 著者名/発表者名
      Tadokoro S, Tokuyama-Toda R, Tatehara S, Ide S, Umeki H, Miyoshi K, Noma T, Satomura K
    • 雑誌名

      Cells

      巻: 10 ページ: 2827

    • DOI

      10.3390/cells10112827

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi