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2021 年度 実施状況報告書

低酸素下におけるヒト歯髄細胞および多能性幹細胞由来エクソソームの性状と機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K10176
研究機関岐阜大学

研究代表者

飯田 一規  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30585237)

研究分担者 川口 知子 (武田知子)  岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (30509815)
柴田 敏之  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226172) [辞退]
畠山 大二郎  岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60377653)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード歯髄細胞 / 低酸素 / iPS細胞 / エクソソーム
研究実績の概要

我々は、これまでに約300人のヒト智歯から歯髄細胞(Dental Pulp Cell : DPC)を樹立し、DPCの幹細胞性の解析や、生体環境下(低酸素)における応答、人工多能性幹細胞(iPS細胞)への誘導、脊髄損傷への細胞治療などの再生医療応用への研究を行ってきた。近年ではDPCなど間葉系細胞の培養上清中のエクソソームに様々な生理活性や疾患治療への効果が報告されているが、そのほとんどが生体環境とは異なる高酸素環境での研究である。我々はこれまでに低酸素環境でDPCが幹細胞性を維持し、iPS細胞への誘導効率が高まることを報告し、生体内環境に近い低酸素がDPCやiPS細胞に適した環境であることを示してきた。そこで、本研究では様々な酸素環境下におけるDPCとiPS細胞のエクソソームを解析し、その成分解析および疾患治療への治療効果を検証していく。
初年度は、エクソソームの採取を行うにあたり、異なる酸素濃度培養下におけるDPCの性状解析を行った。新たに、低酸素培養システムを構築したため、まずは低酸素および無血清培養下でのDPC細胞が、通常酸素条件下よりも高い増殖能と分化能を維持できることを確認した。また、低酸素培養下で分化誘導で分化が抑制されることも確認した。今年度では、低酸素濃度下でのエクソソームの採取を行い、エクソソームの分泌量やその性状、また遺伝子学的解析を行った。次年度では、複数の細胞ラインを使用し、エクソソームの低酸素培養下に特有な因子を特定し、臨床応用に期待できるものを探索していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

初年度において、従来使用してきた低酸素培養器が故障したため、新たな培養システムを導入した。これに伴い、その機器および合成酸素の購入と、そこで培養した細胞性状の解析に時間を要した。

今後の研究の推進方策

複数の細胞ラインで、低酸素培養下のエクソソームを採取し、低酸素に特有なエクソソーム因子を特定し、臨床応用に期待できるものがないかを探索する。

次年度使用額が生じた理由

一昨年度において、新型コロナウイルスの影響で、器材や物品の納入に時間が要して余剰金が生じた関係で、今年度においても余剰金が生じました。今年度は追加のマイクロアレー等の遺伝子解析で使用します。

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公開日: 2022-12-28  

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