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2022 年度 実施状況報告書

miRNAが支配する骨・軟骨分化方向決定メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K10178
研究機関岡山大学

研究代表者

伏見 滋子  岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (10850563)

研究分担者 中野 敬介  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10325095)
河合 穂高  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10803687)
長塚 仁  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (70237535)
辻極 秀次  岡山理科大学, 理学部, 教授 (70335628)
高畠 清文  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70736537)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード骨 / 軟骨 / 分化誘導 / miRNA / Wntシグナル / BMP / ハニカムTCP
研究実績の概要

マウスを用いたシームレスな骨・軟骨形成を行うことができる実験モデルを使用して、細胞の動態と分化状態の検討を行った。骨形成、軟骨形成にかかる細部について、骨・軟骨分化における各種分化因子や細胞特異的マーカーを使用し、これら細胞の動態について組織学的に検討を行った。ハニカムCTPは孔径の異なる種類を用い、濃度の異なるBMP-2を含侵させ同所性および異所性に結合組織内へ埋入し、骨・軟骨誘導をおこなった。骨・軟骨形成実験で使用しているスカフォールドの形態は細胞分化に影響を及ぼしており、特定の細胞分化に関連する遺伝子発現を誘導することを見出した。スカフォールドの形状は骨・軟骨を主体とする硬組織のみらず骨髄の形成誘導にも大きく関与することが判明した。そこで、これまでの異所性骨形成ではうまく再現できなかった、骨髄を含めた完全な骨軟骨組織の形成についても視野にいれ研究を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和4年はマウスを使ったシームレスな骨・軟骨形成モデルの作製を実施している。同年度は様々な孔径を有するハニカムTCPをマウスの結合組織内へ埋入し、シームレスな骨・軟骨組織を誘導する最適なハニカムTCPの孔径を決定することができた。この際、骨髄の形成を可能とするTCPの孔径を明らかにするため、追加の実験を行う必要があった。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響で予定している動物、物品の入手に時間がかかっており、研究実施プランに遅れが出てた。

今後の研究の推進方策

これまでに、シームレスな骨・軟骨組織を誘導可能な孔径を有するハニカムTCPをマウスの結合組織内へ埋入し、形成された骨・軟骨組織について検討をおこなってきた。この骨・軟骨形成と細胞供給、分化コントロールには骨髄が大きくかかわっていると考えられる。令和4年度に、骨・軟骨誘導実験において、骨髄組織を誘導可能なハニカムTCPのサイズとBMP条件が明らかになってきた。今後は骨髄組織の形成をともなった、骨・軟骨組織の形成条件を確定し、硬組織形成細胞と骨髄細胞の関係を各種分化因子、miRNA、Wntシグナル系を中心に詳細に検討を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響で予定していた実験が実施できなかった。
使用計画については、次年度実施予定の骨髄の形成を伴う骨組織の検討等に必要な費用に充当する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Polymeric Materials, Advances and Applications in Tissue Engineering: A Review2023

    • 著者名/発表者名
      Socci Maria Cecilia、Rodriguez Gabriela、Oliva Emilia、Fushimi Shigeko、Takabatake Kiyofumi、Nagatsuka Hitoshi、Felice Carmelo Jose、Rodriguez Andrea Paola
    • 雑誌名

      Bioengineering

      巻: 10 ページ: 218~218

    • DOI

      10.3390/bioengineering10020218

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Enzyme‐Cleaved Bone Marrow Transplantation Improves the Engraftment of Bone Marrow Mesenchymal Stem Cells2023

    • 著者名/発表者名
      Kawai Hotaka、Oo May Wathone、Takabatake Kiyofumi、Tosa Ikue、Soe Yamin、Eain Htoo Shwe、Sanou Sho、Fushimi Shigeko、Sukegawa Shintaro、Nakano Keisuke、Takeshi Takarada、Nagatsuka Hitoshi
    • 雑誌名

      JBMR Plus

      巻: 7 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1002/jbm4.10722

  • [雑誌論文] Optimization for Bone Samples Embedded in Methyl Methacrylate2022

    • 著者名/発表者名
      Maria F Moreno Garcia, Alfredo Martin, Shigeko Fushimi, Sara Feldman, Nina F Pastorino, Jorge N Juarez, Maria V Jammal and Liliana R Missana
    • 雑誌名

      Journal of Hard Tissue Biology

      巻: 31 ページ: 181~186

    • DOI

      10.2485/jhtb.31.181

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Significance of cancer stroma for bone destruction in oral squamous cell carcinoma using different cancer stroma subtypes2022

    • 著者名/発表者名
      Shan Qiusheng、Takabatake Kiyofumi、Kawai Hotaka、Oo May、Inada Yasunori、Sukegawa Shintaro、Fushimi Shigeko、Nakano Keisuke、Nagatsuka Hitoshi
    • 雑誌名

      Oncology Reports

      巻: 47 ページ: 1-10

    • DOI

      10.3892/or.2022.8292

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] エナメル上皮腫開窓術における HIF-1α を介した腫瘍縮小メカニズムの解明2022

    • 著者名/発表者名
      稲田靖則,高畠清文,藤井昌江,PiaoTianyan,ChangAngi,河合穂高,中野敬介,長塚 仁
    • 学会等名
      第30回硬組織再生生物学会学術大会・総会
  • [学会発表] エナメル上皮腫が分泌するCCN2による腫瘍間質を介した顎骨吸収メカニズムの検討2022

    • 著者名/発表者名
      稲田靖則、武部祐一郎、高畠清文、河合穂高、中野敬介、長塚 仁
    • 学会等名
      第13回日本 CCN ファミリー研究会

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公開日: 2023-12-25  

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