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2022 年度 実績報告書

細胞膜エネルギーセンサーGPRC5Bに着目した頭頸部扁平上皮癌へのケトン食の導入

研究課題

研究課題/領域番号 20K10193
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

生駒 丈晴  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (10638290)

研究分担者 小澤 重幸  神奈川歯科大学, 歯学部, 特任准教授 (40434394)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードBOSS / GPRC5B / ケトン食 / 扁平上皮癌 / 頭頸部扁平上皮癌
研究実績の概要

BOSS/GPRC5Bという遺伝子は細胞外のエネルギー量を感知し、その情報を細胞内に伝達する機能を有することから糖尿病の研究で注目されている。着目すべきは、この遺伝子をノックアウトすると、①生体におけるエネルギーバランスは崩壊し、飢餓状態に陥りやすくなること、さらには、② 高栄養食を与えても貯蔵エネルギーを蓄えられず肥満にならないことが示されている。癌細胞は正常細胞と比較し、増殖するためには非常に多くのエネルギーを必要とする。また、環境の変化に応じて、取り込むエネルギー源は糖のみならず、アミノ酸など他の物質に依存することで増殖し続ける能力を有することも報告されている。そこで我々は、① エネルギーセンサーBOSS/GPRC5Bが、癌細胞においても必要とするエネルギー量を感知するのか、②エネルギー量を感知した場合、癌細胞に及ぼす影響は如何なるものかを証明することを目的とした。令和2年度の研究では、癌細胞の異常な糖の取り込みがBOSS/GPRC5Bの機能異常(欠損もしくは発現過剰)によって引き起こされるのかを検討するものであった。本研究を進めるうえで基礎となる部分で、一般的な細胞株や患者検体を使用し、これまで明らかにされていなかった癌細胞でのBOSS/GPRC5B発現量を確認するものだった。確認できる範囲の細胞株で均一的に発現しているわけでなく、一部で遺伝子発現の増加がみられるという結果を得ていた。令和3年度ではBOSS/GPRC5Bの発現が高い細胞にはBOSS/GPRC5Bに対するsh-RNA、低い細胞にはBOSS/GPRC5B強制発現ベクターを遺伝子導入し、糖代謝に対する機能解析を進めた。令和4年度は研究成果をまとめ、論文として報告した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] GPRC5B (G protein-coupled receptor class C group 5 member B) suppresses glucose starvation-induced apoptosis in head-and-neck squamous cell carcinoma2023

    • 著者名/発表者名
      Keisuke KANAMORI, Shigeyuki OZAWA, Hiroshi IWABUCHI, Takeharu IKOMA, Kenji SUZUKI, Kae TANAKA, Natsuko YOSHIMURA SAWAI, Takahiro ABE, Yasumasa KATO, Ryu-Ichiro HATA, Masaru KOBAYASHI
    • 雑誌名

      Biomedical Research

      巻: 44 ページ: 1-7

    • DOI

      10.2220/biomedres.44.1

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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