我々はhTERT遺伝子を導入して不死化した乳歯歯髄細胞においてケモカインの一つであるCCL11の発現解析を行った。CCL11は各種白血球の遊走因子として知られ、歯周病の病態に関与することが示唆されている。歯髄疾患への関与も考えられるため、その発現調節機構について解析を行った。歯髄細胞株においてCCL11を構成的に発現し、その発現はFGF-2の投与により抑制されることが明らかとなった。FGF-2によるCCL11 mRNAの発現抑制は、SP600125のみがブロックした。以上の結果から、歯髄細胞株の発現するCCL11は、FGF-2によりJNK経路を介して抑制されることが明らかとなった。
|