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2021 年度 実施状況報告書

マラッセ遺残上皮細胞の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K10213
研究機関北海道医療大学

研究代表者

齊藤 正人  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)

研究分担者 谷村 明彦  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
安彦 善裕  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードamelogenin
研究実績の概要

初代ERM(CRUDE)から18種類のクローニングERM(NERM)を採取した。CRUDEおよびNERMを使用し、CyQUANT cell proliferation assay kitを用いて細胞増殖能の測定を行った結果、NERM-2および9はCRUDEに比較し優位に高い増殖をみとめ、NERM-3は低い増殖能を認めた。NERM-2,3,9において、上皮マーカーであるCytokeratin wideおよび歯原性上皮マーカーであるCK19の免疫蛍光染色を行ったところ、すべての細胞で陽性像を認めた。本研究で確立された細胞は、CK19陽性であることから歯原性上皮であることが明らかになった。RT-PCRにおいて、内エナメル上皮の特異的遺伝子であるp75を検索したところ、CRUDEに比較しNERM-2で強発現、ERM3は低く、ERM-9はCRUDEと同程度であった。p75は内エナメル上皮および中間層細胞、星状網細胞に発現する内エナメル上皮特有遺伝子であり、 p75の結果からNERM-2は内エナメル上皮に類似した細胞であることが明らかになった。また、amlelogenin抗体によるwestern blotを行ったところ、NERM-2では強発現を認めた。上記結果から、CRUDEおよびNERMは分化が進んでいない内エナメル上皮細胞類似細胞であることが示唆された。
ヒト歯根膜線維芽細胞とCRUDEおよびNERMとのco-cultureを15日行った。培養後、アリザリンレッド染色により石灰化を評価したところ、ヒト歯根膜線維芽細胞単体は石灰化したものの、CRUDEおよびNERM-2、3、9では石灰化が抑制された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までの研究進歩状況は、とくに問題なく進行している。

今後の研究の推進方策

今後の研究としてはクローニングERMが確立されたことから、CRUDEおよびNERMを使用し細胞上清を使用した研究を行う予定である。これまでAmlogeninは石灰化の亢進や抑制に関与すると相反する報告がある。今回のNERMは、Amelogeninの高発現および低発現細胞が確立されたことから、マウス抜去歯を使用し、上清とともにマウス腹部への移植を行うことで、石灰化誘導能の詳細を明らかにする。このことで、歯根膜に存在するマラッセ上皮細胞が関与するといわれている骨性癒着の原因が明らかになると考えられる。

次年度使用額が生じた理由

必要な試薬の金額に満たないことから、繰越とした。

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公開日: 2022-12-28  

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