研究課題/領域番号 |
20K10221
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
保田 裕子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20707476)
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研究分担者 |
森山 啓司 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20262206)
小川 卓也 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50401360)
藤原 武男 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80510213)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 不正咬合 / 脳画像検査 / 縦断調査 / 顎顔面形態 |
研究実績の概要 |
本研究では、東京都足立区の中学生を対象に3~5年おきに30歳になるまで追跡研究を行い、食事および運動を含む生活習慣に関する質問紙調査(郵送法またはWeb調査)、身体測定、血液検査、脳画像検査、顎顔面形態を実施し、 不正咬合と脳機能の関連を明らかにすること、さらにその集団を成人期まで追跡調査し、不正咬合からみた生涯にわたる健康影響を明らかにすることを目標としている。 本研究は、2016年に東京都足立区が小中学生の子ども6500人とその母親を対象に実施した 「足立区子どもの健康・生活実態調査(A-CHILD)」の追跡調査として行われる「足立区の 子どもの健康・生活習慣に関する縦断研究」の枠組みを利用し実施する。「足立区 の子どもの健康・生活習慣に関する縦断研究」は、子どもの年齢が16~17歳、19~20歳、24 ~25歳、29~30歳の時に調査を実施され、第1回目の縦断調査は2019年12月に行われた。 評価項目は以下の項目である。(1)不正咬合の実態調査;Index of Orthodontic Treatment Needを用いて評価する。(2)不正咬合であると、脳の形態や機能に影響を与えるのか;不正咬合や咀嚼機能と脳の形態(海馬、小脳、大脳新皮質等)、脳機能との関連性、咬み合わせが悪いと運動能力が低下するのかをMRI像で明らかにする(3)同一対象者の経時的な変化を評価し、咬合の脳への影響を明らかにする(4)30歳まで継続調査を行うにあたってのデータベースの構築を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は調査年ではなかったため、前年度行われた第1回目の縦断調査のデータ整理、解析を実施した。さらに、前年度新型コロナウイルス感染拡大のため実施できなかった脳画像検査も行った。 しかしながらまだ調査を開始したばかりの研究であるため母数が少なく現在解析がやや遅れていると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、第2回縦断調査が実施される予定である。調査の実施にあたり、新型コロナウイルス感染拡大の影響も考慮しなければならないが、感染対策に十分に配慮し、調査を実施したいと考えている。そして2019年に行われた第1回縦断調査の結果と合わせて、不正咬合が脳の形態や機能に与える影響について解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度の不正咬合の実態調査のデータとfMRIのデータとのリンケージがまだできていないため、次年度以降に行うこととしたため。 (使用計画) 2021年度のデータ解析や、追跡調査の実施のための物品や旅費などに使用する。
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