研究課題/領域番号 |
20K10248
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉川 峰加 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (00444688)
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研究分担者 |
菅井 基行 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, センター長 (10201568)
太田 耕司 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20335681)
梶原 俊毅 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 研究員 (40816948)
吉田 光由 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (50284211)
鹿山 鎭男 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (50432761)
津賀 一弘 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (60217289)
大毛 宏喜 広島大学, 病院(医), 教授 (70379874)
小松澤 均 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90253088)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 専門的口腔衛生管理 / 薬剤耐性菌 / 要介護高齢者 |
研究実績の概要 |
令和2年8月に「耐性菌保有者に対する専門的口腔衛生管理の影響に関する研究」の課題名で人を対象とする医学系研究(臨床)倫理審査書類の提出を行い,9月と10月に審査面談を受け,10月31日に臨床研究実施許可を得た(第C-304 号).その後,研究協力の得られた広島県内の某介護施設1カ所にて,横断調査を令和2年12月に,介入調査を令和3年1月より開始している. 対象者を要介護4または5の高齢者で,代替栄養または嚥下食を摂取している者とした.施設から58名が抽出された.家族またはキーパーソンへ研究協力を依頼し,45名の許可を得た.まずは口腔内の薬剤耐性菌の保有に関する横断調査として口腔内スワブによる検体と便検体を採取した.加えて,年齢,性別,ADL,既往症,栄養摂取・嚥下機能レベル(FOIS),口腔清掃状態(OHAT),BMI,3ヵ月以内の抗生剤使用の有無を調査した.その結果,口腔内検体からは第3世代セファロスポリン耐性菌が認められた者が21名,ESBL耐性菌が3名,カルバペネム系耐性菌が6名,カンジダ菌が29名,黄色ブドウ球菌が26名およびMRSAが16名認められた.また便検体からは第3世代セファロスポリン耐性菌が36名とESBL耐性菌が30名認められた. さらに,上記の横断調査への協力が得られた45名中,65歳以上で3ヵ月以内の抗生剤使用の無かった者35名を対象に介入調査への協力を家族・キーパーソンに現在依頼中であり,R3年3月中旬より,まずは10名を対象に専門的口腔衛生管理の介入を開始している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究協力施設は2ヵ所の予定であったが,COVID-19の流行に伴い,現在1ヵ所で,まずは横断調査と介入調査をスタートしている.調査への協力者数そのものは我々の予想よりも多く,概ね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
現在,令和2年より協力の得られている介護施設1ヵ所にて横断調査の協力者を追加募集中である.加えて,介入調査を追加で20名程度予定し,本年度末までにデータ収集を終える予定としている.
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の流行に伴い,予定していた研究協力施設のうちの1ヵ所で協力が得られなかった.本年度は,現在協力の得られている施設において追加調査を実施するほか,研究内容に関する学会・論文発表等を行うつもりである.
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