研究課題
本研究では、愛大コーホート研究と称する疫学研究のデータを活用し、口腔疾患、並びに、口腔機能と関連のある要因について探索、検討し、中高年者の口腔疾患や口腔機能低下を予防するためのエビデンスの蓄積を目指す。愛大コーホート研究は、愛媛県内在住の中高年を対象として実施している。2015年よりベースライン調査を開始した。2022年度までに、愛媛県内19市町において、調査を実施し、最終的にベースライン調査参加者は10376名となった。ベースライン調査では、自記式の質問調査票(約70ページ)を用いて、生活習慣・生活環境に関して、家族構成、居住地域、体重変化、職歴、喫煙、受動喫煙、飲酒、運動習慣、睡眠、うつ症状、歯科保健行動、COPD、服薬状況、既往歴、家族歴、社会経済要因(学歴、年収)等の広範囲な情報を得た。質問調査票は、2021年度にWEB版も開発した。ベースライン調査では、さらに、研究用健診を実施して、面接による認知機能検査、体力測定、体組成検査、歯科医療従事者による口腔内観察を実施して、歯科に関する客観的な情報を得た。追跡調査は、毎年実施する簡易な追跡調査と5年毎に実施する詳細な追跡調査からなる。。2022年度は、西予市と愛南町において、詳細な追跡調査を実施した。質問調査票(約50ページ)による生活習慣・生活環境等の情報収集と研究用健診を実施し、認知機能検査、体力測定、聴力検査、口腔内観察等を実施して、健康状況に関する客観的な情報も得た。その他の地域では、簡易な追跡調査を実施し、疾患の新規発症、転帰、服薬状況についての情報を得た。これまで、残存歯数と難聴との関連に関する解析や、舌圧と認知機能障害との関連の解析を実施してきており、これらはコーホートの一部を対象とした解析であった。今後は、ベースライン調査参加者全体のデータを活用した解析が可能となる。
すべて 2022 その他
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件、 オープンアクセス 3件) 備考 (1件)
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