研究課題
本研究は、炎症性腸疾患長期経過患者の重篤な合併症である腸炎関連性発癌発症患者と非発癌者(健常者も含む)の口腔と腸内細菌叢を比較することにより、重篤化に影響を及ぼす口腔細菌を検証し、その制御方法を見出すことである。口腔と全身ともに健常である者について:先行研究で健常者に対して専門的口腔ケア(機械的歯面清掃とDental Drug Delivery System)を行った際にストックしていた検体を細菌解析した。その結果、本研究の実験系の確立を図るとともに、健常者の口腔細菌叢に関わる情報を得ることができた。炎症性腸疾患長期経過患者について:臨床試験を行うにあたり、昨年度鶴見大学歯学部倫理審査委員会と利益相反委員会の承認を得たが、共同研究施設である国立大学法人東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会については、コロナ禍であるため、未だ審議に至っていない状況にある。そのため、今年度は、承認後すみやかに臨床試験を行うための準備を中心に行った。具体的には、口腔清掃関連の消耗品に加えて、昨年度コロナ変異株の猛威により入手が困難であったマスク、フェイスシ-ルド、手袋などの感染対策に関わる消耗品や、細菌解析関連(リアルタイムPCRなどの遺伝子解析含む)の消耗品を確保することができた。また、コロナ感染対策を考慮し、接触・飛沫感染防止策として、対面による臨床試験の説明を可能な限り避けるため、デジタル機器を応用した患者説明用の媒体を整えることができた。
4: 遅れている
コロナの影響により、研究分担者が所属する国立大学法人東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会での審議が遅れているため。
研究分担者が所属する国立大学法人東京医科歯科大学医学部倫理審査委員会の審議が開始され、承認を得た際にはすみやかに臨床試験が開始できるように研究分担者とこれまで以上に密に連絡をとりあっていく。また現在、コロナ感染状況は落ち着いてきているが、次年度もいくばくかの影響が考えられるため、有病者である被験者への感染対策を考慮し、研究計画を見直すことも検討している。
臨床試験の開始が遅れているため次年度に使用額が生じている。次年度、臨床試験を開始した際、それに伴う消耗品や得られた検体から細菌解析を行うための必要な試薬と委託解析費の支出を予定している。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 9件)
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