研究課題/領域番号 |
20K10275
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
越智 守生 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50169322)
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研究分担者 |
村松 真澄 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (50452991)
山口 摂崇 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50759222)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 介護施設入所者 / 歯科補綴治療 / OAG / 咀嚼・嚥下機能 / 前向きコホート研究 |
研究実績の概要 |
本研究は介護施設入所者の歯科補綴治療のニーズとディマンドの関係ならびに歯科補綴治療を受診した対象者の咀嚼・嚥下機能,誤嚥性肺炎予防や栄養状態等の経時的な変化を明らかにするために前向きコホート研究を実施予定です。本年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年度の調査が出来ませんでした。そこで、パイロットスタディのデータセットを解析し、以下の解析結果を学会発表しました。 ① かかりつけ歯科医療機関がある対象者は無い対象者に比べ,認知症日常生活自立度が有意に低く(p = 0.033),内服薬数が有意に多く(p = 0.021),循環器疾患の既往が有意に少ない(p = 0.049)。 ② 脳血管疾患の既往歴がある群では口腔ケアの自立度が有意に低く, オーラルディアドコキネシス(パ音)が有意に少ない(p < 0.05)。 ③ 脳血管疾患の既往歴がある場合は,ない場合と比較して,OAGによるスクリーニングにおいて「正常」の割合が有意に多かった(p < 0.05)。一方で,眼科疾患の既往歴がある場合は,ない場合と比較して,OAGによるスクリーニングにおいて「機能異常」の割合が有意に多かった(p < 0.05)。 ④ 肺炎罹患率は,1年間で3.7%で,先行研究で報告されている介護福祉施設入居者調査では,武井(2015)らは,2010-2012年8.7%,木戸田ら(2017)は2009年30.0%,2012年14.4%と報告していることから,研究対象集団は先行研究の集団より口腔内状況は良い集団である。また口腔内の状態は1年経過後も維持されていたが,口腔機能は加齢による低下を認めた。よって,パイロットスタディより得られたデータセットから本研究集団における口腔内状況,対象者基本情報から集団の特性を明示できたことが本年度の研究実績です。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年度の調査予定施設への立ち入りができなくなってしまいました。そのため、新規のデータ採取が全くできませんでした。そのため、パイロットスタディのデータセットを解析し、今後の調査計画の見直しを余儀なくされています。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナワクチン接種の進捗によってデータ採取が可能な時期が変わってきますが、現段階では調査に入る具体的な日程や対象者のリクルート等に関して、見通しが立っていない状況です。そこで、調査項目を一部見直し、調査予定施設の職員にデータ採取が可能な項目に絞って職員によるデータサンプリングを行う方向で調整するつもりです。それに合わせてデータサンプリング方法のキャリブレーションをZOOM等を用いて実施します。
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次年度使用額が生じた理由 |
【次年度使用額が生じた理由】本年度は新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、予定施設への調査に行けませんでした。そのため、調査や研究打ち合わせに係る旅費の支出がなくなったため、支出計画に変更が生じました。 【次年度使用計画】新型コロナウィルスワクチン接種が完了後に調査ができればいいですが、その見通しはまだ立っていません。そこで、施設職員にとれるデータ(カルテデータ,質問紙)は事前に研究者がレクチャーしたうえでデータ採取していきたいと考えています。そこで、調査に入れることになれば、本年度の財源を調査の旅費に本年度の余剰財源を充当し、調査に入れない場合は、研究資材の郵送費やリモートで研究者が研究対象施設と繋がってデータ採取をするための機材の購入に本年度の余剰財源を充当することとします。
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