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2020 年度 実施状況報告書

嚥下CTを用いた口腔内補装具調整法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10284
研究機関藤田医科大学

研究代表者

金森 大輔  藤田医科大学, 医学部, 講師 (70586289)

研究分担者 加賀谷 斉  藤田医科大学, 医学部, 教授 (40282181)
稲本 陽子  藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (70612547)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード摂食嚥下 / 画像解析 / 320-ADCT
研究実績の概要

320列面検出器CTを用いることで、3次元に時間軸を組み合わせた摂食嚥下運動の過程を検討できるようになった。しかしながら、従来の嚥下CT評価では同一CT値の物質が接触する部位においてその境界を知るのが困難な状態であった。我々は従来の嚥下CT検査に加え口腔の粘膜面造影をおこなう事で、舌と口蓋の境界を鮮明にすることを可能とさせた。この撮影手技により口腔期の検討をすることが可能となった。摂食嚥下障害患者では口腔期の障害により適切に食塊形成ができず,舌による送り込み不全が起きる。このような患者の治療には口腔内補装具の1つである舌接触補助床を作製しリハビリテーションを実施するが,その作製・調整過程は多くの部分を経験にたよっている。本研究は嚥下CTを口腔内補装具の作製・調整に応用することを目的としている。
本年度は健常被験者20名を対象として唾液嚥下の撮影解析をおこなった。口腔の粘膜面造影は5%アルギン酸ナトリウム水溶液90mlと100%W/Vバリウム10mlを混和して使用した。被検者は、最初に粘膜面造影剤10mlを口腔内に含み、10秒間口の中で舌表面全体に付着するように転がし口腔粘膜に付着させ撮影を行った。CT付属のワークステーションにより10フレーム/秒の画像が作成された。3次元画像用ワークステーション(Ziostation2:Ziosoft Inc. Tokyo, Japan)を用い多断面再構成画像(Multiplanar Reconstruction:MPR)の作成を行った。3次元MPR像の定性的評価をおこなうとともに、運動時間などを検討した。20名の舌骨の急峻な動きをキーフレームとしたとき、舌根の上方への動きは-4.1フレームであり鼻咽腔閉鎖が1.4フレーム、舌と口蓋の接触は2.8フレームであった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19のため被験者の獲得数が少なく、当初予定していたデータの採取が遅れている。

今後の研究の推進方策

本年度は昨年度得られた研究結果の学会発表及び論文化を検討している。
摂食嚥下障害患者において口腔内補装具が舌の動きや食塊に与える影響について検討する。摂食嚥下障害患者5名程度に対し口腔内補装具使用前後で画像評価を行い運動学的解析(運動時間,咽頭体積変化,舌動態,舌骨喉頭運動,食道入口部開大面積)を実施する。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19の流行に伴い、研究ミーティング及び学会、研究会活動等がオンラインでの対応となったため。

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公開日: 2021-12-27  

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