研究課題/領域番号 |
20K10287
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
竹内 明子 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (00867179)
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研究分担者 |
的場 光太郎 北海道大学, 医学研究院, 教授 (00466450)
箕輪 和行 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (30209845)
兵頭 秀樹 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (30306154)
亀田 浩之 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (70829887)
長谷部 晃 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (90281815)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 死後画像 / 歯周病菌 / P. gingivalis |
研究実績の概要 |
ご遺体(法医解剖体)における死後画像と口腔内歯周病細菌の相関を検討するため、法医解剖体88例(男性56例、女性32例、年齢19-93歳(平均年齢57.0歳))に対し、口腔内に残存する歯の歯周ポケットから細菌採取を行い、PCR検査にて歯周病原性菌の有無を分析した。このうち68例(77.3%)において、口腔内の歯周ポケットに歯周病菌(P. gingivalis, P. intermedia, T. denticola, T. forsythensis:重複を含む)が存在しており、P. gingvalisはこのうち34例(前述の4種の歯周病菌検出例のうち50%)で検出された。これは口腔内細菌採取を行った症例全体の38.6%であった。これらの法医解剖体のうち、口腔内にて下顎犬歯・小臼歯が残存している症例58例(男性36例、女性22例、年齢31-93歳(平均年齢61.4歳))に対して、残存歯(歯種43, 44)の歯周ポケットから#45テーパーのペーパーポイントを用いて細菌採取を行った。さらに、法医解剖前に取得したthin slice (1.25mm) の死後全身CT画像を用いて、画像解析ソフト上で、頭頚部から躯幹部の大血管における石灰化部位を抽出し、検索・計測を行った。その結果、P. gingivalisが口腔内(歯周ポケット)に存在している群では、P. gingivalisが口腔内から検出されなかった群に対して、全身大血管の石灰化領域が多く存在し、血管の動脈硬化がみられる可能性が高く、正の相関があると考えられた。
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