研究課題/領域番号 |
20K10291
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小川 祐司 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70345510)
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研究分担者 |
山田 貴穂 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90361922)
濃野 要 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80422608)
皆川 久美子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30749990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 2型糖尿病 / 歯周治療 / 脳梗塞 / ランダム化比較試験 |
研究実績の概要 |
研究課題「糖尿病患者の脳梗塞リスクに対する抗菌的歯周治療の有用性に対するランダム化比較試験」は、令和2年8月に新潟大学倫理審査委員会にて倫理審査承認(2020-0126)を得て開始した。本研究はアディポサイトカイン、とくにアディポネクチンの濃度変化に着目して、血管障害の改善に対する抗菌的歯周治療の効果を検証し、脳梗塞リスクへの抗菌的歯周治療の有用性に関するエビデンスを構築することを目的としている。 令和3年度は、新たに25名の研究対象者のリクルート(総数50目標)を計画したが、令和4年3月末時点で研究参加者総数は30名で、うち21名が研究完了となっている。新型コロナウイルス感染拡大による歯科受診控えはだいぶ少なくなったが、研究参加期間が長いこと、すでに歯科受診をしているなどの理由で参加に同意を得られない場合が多く、参加者確保に時間を要している。すでに内科医と相談し、令和4年度にも対象者のスクリーニングを継続する予定である。また状況によっては、科研研究そのものの延長も視野に入れている。 なお、研究参加者への口腔内処置は、新潟大学医歯学総合病院の感染対策マニュアルに準じて適切な感染対策下で実施しており、問題は発生していない。また、抗菌剤の局所投与についても、日本歯周病学会の抗菌療法診療ガイドラインに準じて適切な薬剤を適切な量と期間使用を遵守しており、必要最小限度の投与を行っている。薬剤耐性菌等の発生はない。 令和4年度も万全な感染対策の下、対象者に対して研究計画の目的、内容ならびに個人情報の保護等について書面にて十分な説明を行い、さらなる研究参加者の確保(新規に20名)を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究参加者総数は30名であり、計画の50を下回っている。研究参加者のスクリーニングに時間を要している。新型コロナウイルス感染拡大の影響は当初に比べ少なくなったが、研究参加期間が長いこと、現在歯科受診中といった理由で研究参加を見送る方が多い。 なお、すでに研究期間を完了した21名を対象にして、中間発表を令和3年12月公衆衛生学会にてポスター発表を行った。令和4年5月日本口腔衛生学会においてもポスター発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究参加者確保に向けて内科医とスクリーニング法について検討を行い、リーフレット等を活用して積極的な声掛けを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究参加者のスクリーニングに時間を要しているため、研究遂行が全体的に遅れている。令和3年度に計画していた検査費等の支出が令和4年度にずれ込む。
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