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2020 年度 実施状況報告書

アウトカム基盤型教育における統合型コンピテンシー評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10295
研究機関鹿児島大学

研究代表者

田口 則宏  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (30325196)

研究分担者 長島 正  大阪大学, 歯学研究科, 教授 (40237516)
岩下 洋一朗  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (70168566)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード歯学教育 / アウトカム基盤型教育
研究実績の概要

鹿児島大学歯学部では卒前教育カリキュラムを従来型の「学習目標準拠型教育」から「アウトカム基盤型教育(以下OBE)」に基づく体系へ改革を行ってきた。本研究では、これまで培ってきた経験値をベースに、OBEで最も重視される学習成果の可視化に対して貢献しうる新たな「統合型評価システム」を構築し、同一の視点から6年一貫で学生個々の能力の成長を記録するとともに、診療参加型臨床実習においても多面的なコンピテンシーの修得状況を評価しうる、汎用性の高い統合型学習評価システムの構築を目指す。これにより学習者の多様な能力の成長を、妥当性をもって客観的に評価できるかを探求する。
本年度の実施計画に基づき概要を示す。①「OBE学習評価システム」上の教員と学生による評価結果が、学生、コンピテンシーごとに縦覧できるシステムを構築した。②評価結果をマイルストーンごとに切り分け、能力成長過程に意味づけ(形成的評価とフィードバック機能)を行える機能をシステムに実装した。③「OBE学習評価システム」と「eログブック(㈱ニッシン社製)」システムが連携できるか検討を行った。まず、歯学部ホームページの教育の一つのページから「OBE学習評価システム」とeログブック・システムへの両方のリンクを設定した。次に、システムごとに異なるIDの共通化のために、鹿児島大学のe-ラーニングシステム(鹿児島大学 manaba)で用いられている学術情報基盤センターのIDによる統合認証システムを「OBE学習評価システム」に設定することができた。これによりログインを統一して学生や教員によるアクセスが容易になった。さらに「eログブック」システムのID統合も検討中である。④構築した新たな「OBE学習評価システム」を、一部の学年に試用中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実施計画の①、②については計画通り進めることができた。③については、3つのIDの異なる学習システムのうち、「OBE学習評価システム」と鹿児島大学のe-ラーニングシステム(鹿児島大学 manaba)の2つのIDを統合することができた。「eログブック(㈱ニッシン社製)」システムとのID統合についても検討中である。④については、4月現在進行中である。

今後の研究の推進方策

①問題点の抽出(アンケート調査等を含む)とシステム構築を行う。(田口、岩下)
前年度の計画③で残った「eログブック」システムに鹿児島大学学術基盤センターのIDによる統合認証システムの設定を検討する。
②構築した「OBE学習評価システム」を全学年で運用するとともに、本システムが総括的評価に耐えうる精度を有しているかを検証し、専門家からの意見を聞く。(田口)

次年度使用額が生じた理由

研究計画立案当初、研究者間で研究打ち合わせやシステム開発に伴う作業のため旅費を計上していたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を国内移動に制限がかかったため、旅費としての支出が一切なかったのが最大理由である。その代わり、研究者間でのWeb会議が活発に行われ、それに要するPC関連機器類の整備が必要となった。次年度も同様の状況が想定され、旅費での計上分が物品費等他の費目に費やされる可能性がある。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] COVID-19パンデミック禍における鹿児島大学での歯学教育の取り組み2020

    • 著者名/発表者名
      田口則宏、西村正宏、杉浦 剛、吉田礼子、松本祐子、作田哲也、岩下洋一朗、大戸敬之、鎌田ユミ
    • 雑誌名

      医学教育

      巻: 51(5) ページ: 525 - 527

  • [雑誌論文] 第10回歯科医学教育者のためのワークショップ運営記2020

    • 著者名/発表者名
      田口則宏
    • 雑誌名

      日本歯科医学教育学会雑誌

      巻: 36(1) ページ: 50 - 58

  • [雑誌論文] 3Dカメラを応用した新規コミュニケーション分析方法の構築 -医療面接中における研修歯科医の顔面の表情と動作の解析ー2020

    • 著者名/発表者名
      岩下洋一朗、吉田礼子、松本祐子、大戸敬之、作田哲也、田口則宏
    • 雑誌名

      南九州歯学会雑誌

      巻: 1(1) ページ: 33 - 38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] これからの教えて育てるを考える―学修者の学力やモチベーションをあげるにはどうすればよいか―2020

    • 著者名/発表者名
      田口則宏、吉田登志子、中本恵太郎、石田 衛、鈴木一吉
    • 雑誌名

      日本歯科医学教育学会雑誌

      巻: 36(3) ページ: 140 - 143

  • [学会発表] 補綴歯科医に求められる能力の修得を考える ーコンピテンシーの段階的修得プロセスー2020

    • 著者名/発表者名
      田口則宏、鎌田ユミ子
    • 学会等名
      令和2年度日本補綴歯科学会九州支部学術大会
  • [学会発表] COVID-19パンデミック禍における鹿児島大学病院歯科医師臨床研修2020

    • 著者名/発表者名
      吉田礼子、松本祐子、作田哲也、大戸敬之、鎌田ユミ子、岩下洋一朗、田口則宏
    • 学会等名
      第2回南九州歯学会学術大会
  • [学会発表] 授業科目「プロフェッショナリズム」の受講経験の有無によるプロフェッショナリズム醸成過程への影響2020

    • 著者名/発表者名
      大戸敬之、岩下洋一朗、鎌田ユミ子、松本祐子、作田哲也、吉田礼子、田口則宏
    • 学会等名
      第39回日本歯科医学教育学会学術大会
  • [学会発表] アウトカム基盤型教育に基づくコンピテンシー評価システムの開発2020

    • 著者名/発表者名
      田口則宏、岩下洋一朗、田松裕一、西村正宏
    • 学会等名
      第39回日本歯科医学教育学会学術大会
  • [学会発表] 歯学生の多職種連携に関する用語の認知2020

    • 著者名/発表者名
      吉田礼子、松本祐子、大戸敬之、作田哲也、鎌田ユミ子、岩下洋一朗、田口則宏
    • 学会等名
      第39回日本歯科医学教育学会学術大会
  • [学会発表] プロフェッショナリズムの授業が歯学生に影響を与えるか2020

    • 著者名/発表者名
      大戸敬之、作田哲也、岩下洋一朗、松本祐子、吉田礼子、田口則宏
    • 学会等名
      第52回日本医学教育学会
  • [学会発表] 歯科医師の就業地選択に影響する要素-離島の歯科医師と、そうならなかった歯科医師の語りから-2020

    • 著者名/発表者名
      宮本佑香、大戸敬之、作田哲也、岩下洋一朗、松本祐子、吉田礼子、田口則宏
    • 学会等名
      第52回日本医学教育学会

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公開日: 2021-12-27  

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