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2021 年度 実施状況報告書

光トポグラフィーを応用した歯科恐怖症の病態解明と治療効果予測診断システムの新開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10301
研究機関日本歯科大学

研究代表者

加藤 雄一  日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (70720803)

研究分担者 田中 聖至  日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (00350166)
苅部 洋行  日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50234000)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード眼球運動 / 視線計測
研究実績の概要

本研究課題の核心をなす学術的問いは「歯科恐怖症に特有のものの見方はあるのか」である。歯科に関わる視覚刺激に対する視知覚パターンを健康成人と歯科恐怖症患者で比較することで、歯科恐怖症の治療効果を判定するための指標を確立し、臨床応用することを目指す。そのためにまず健康成人の視覚刺激に対する視知覚パターンを検討した。
本研究に同意の得られた視力が正常な成人6名(女性2名、男性4名、平均年齢21.2歳)を研究対象者とし、視覚刺激として4種類の画像(ポジティブ、中性、ネガティブ、歯科的恐怖)を用い、眼球運動検査装置(TalkEye Free, 竹井機器工業, 新潟)により眼球運動を測定した。また、5種類の心理検査(SDS:うつ状態、STAI-S:状態不安、STAI-T:特性不安、DFS:歯科に対する恐怖度、DBS:歯科医師に対する信頼度)を実施し、眼球運動パターンとそれらを比較することで、双方の関連性を検討した。
ネガティブな画像に対する眼球運動には3つのパターンが認められた。一般的な不安が強い研究対象者でも歯科的恐怖画像を注視できたことから、歯科的な恐怖は一般的な恐怖とは対象が異なると考えられる。しかし、歯科に対する恐怖度が低いにもかかわらず、特性不安が高い場合には、歯科的恐怖画像が注視できない対象者も存在した。よって、歯科に対する恐怖と一般的な不安の境界を1つの画像や心理検査で分類することは困難である。今後の研究では、歯科的な恐怖に注目しつつも幅広い不安や恐怖、発達障害などの尺度を採用し、提示画像の再検討、眼球運動のより詳細な解析が必要であると考えられた。
さらに、追加でリクルーティングを行い解析を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究課題の進捗状況について、やや遅れている。コロナの影響により被験者のリクルーティングが停止して、実験が一時停止しているため。

今後の研究の推進方策

被験者のリクルーティングを再開し、健康成人の眼球運動測定を行う。また健康成人の眼球運動測定の解析と並行して歯科恐怖症研究対象者のリクルーティングを開始し、歯科恐怖症研究対象者の眼球運動測定を行う。
健康成人の眼球運動測定の解析に関する論文が執筆できるだけの結果であると想定されるため、歯科恐怖症研究対象者のリクルーティングと並行して健康成人の眼球運動測定に関する論文を執筆する。

次年度使用額が生じた理由

コロナの影響で止まっているリクルーティングの費用として使用する。

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公開日: 2022-12-28  

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