研究課題/領域番号 |
20K10320
|
研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
山本 寛 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00283557)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 高度肥満症 / 肥満外科手術 / 費用対効果 / 多施設共同研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は, 第一に実臨床における我が国の高度肥満症に対する内科および外科治療費ならびに治療効果の現状を把握することであり、内科治療に対する外科治療の費用対効果を検証することであった。コロナ禍, 患者登録が進まず研究が停滞し、本助成期間(R2-4)の患者登録数は、当初の予定登録数400例の約1/4に留まった。このため、研究機関内に、研究目的は達成できなかったが、コロナの収束で、研究の継続が可能で、以下の対策を講じ、今後、研究目的を達成し、肥満症治療の費用対効果のエビデンスを創出して行きたいと考えている。現在、研究を加速化するために、以下のいくつかの研究環境を整え、科研費の延長申請により、研究を継続しており、R5度内をめどに、QOL解析、費用分析の中間解析を公表予定である。 ・日本肥満症治療学会のサポートの下、学会員に呼びかけ、共同研究施設を当初の19施設から38施設に倍増し、患者登録を推進した。 ・解析チームに慶応義塾大学のグループが入り、解析の質的向上においてもマンパワーにおいてもパワーアップした。 ・EDC(Electric Data Capture)による患者登録システムを導入し、患者登録の簡素化・研究の質の向上につながった。 ・研究事務局を固定化し、共同研究グループへの患者登録状況と医療経済記事の定期配信を行い、また、共同研究施設における研究計画書改訂版の倫理審査・承認をスムーズに行えるようにサポート体制を構築した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍、多くの共同研究施設において、実臨床を継続しつつ、多施設共同研究を推進することが極めて困難であった。そのため、患者登録が、当初の予定に比べ、大きく遅延した。 日本肥満症治療学会の理事長企画や関連学会、さらに機関誌「肥満症治療展望」への投稿など、積極的に本研究の啓発は行ったが、患者登録が滞り、当初の目的である費用対効果の結果公表には至らなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
まずは、38施設に増加した共同研究施設からの患者登録を進めるための、事務局運営や共同研究施設のサポートを中心に、研究を加速するための手段を前述のように行いつつ、今年度(R5)をめどにQOL解析、費用分析の中間解析を公表予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍に、患者登録数が予想を大幅に下回ったために、次年度使用額が生じ、科学研究費補助金(R2-4)のR5への延長を申請した。 患者登録推進のための方策をすでに取り、患者登録を継続し、中間解析を行う予定である。
|