研究課題
【目的と意義】がん患者にとって診断、再発などの知らせはその後の見通しを覆す悪い知らせであり、医療者は説明の際に患者の気持ちに配慮する必要がある。特に、5歳から39歳の思春期・若年成人(adolescent and young adult; 以下AYA)世代のがんは稀少であり、医療者側が適切な情報提供や支援を行っていかなければ患者の多くは孤立を深め不安の中で闘病することになる。本研究は、AYA世代がん患者の情報提供の在り方と支援へのニーズを明らかにし、関連要因について検討する事を目的として行った。【方法】15歳から29歳の間に血液腫瘍の診断を受けた40歳未満の者を対象とし、アンケート調査を行った。アンケートの内容は、悪い知らせに関する情報提供の在り方、支援へのニーズ、支援に関するアンメットニーズ、及び、関連因子の抽出のため、患者背景(年齢、性別、血液腫瘍の種類、診断からの期間、再発・転移の有無、抗がん剤治療の経験、身体状態(ECOG Performance Status)、ソーシャル・サポート、QOL、抑うつ、社会的背景(婚姻状況、同居家族の有無、子どもの有無、介護が必要な親の有無、就業・就学状況、教育経験、世帯年収状況))が含まれた。【結果】基準適格者からの90回答を解析した。“AYA世代がん患者が望む情報提供の在り方”について、先行研究の“一般成人がん患者が望む情報提供の在り方”と差異がある事、“AYA世代の血液腫瘍患者の支援に関するアンメットニーズと関連因子”について、“若年成人がん患者におけるアンメットニーズ”と異なる点がある事を示唆する結果を得た。【今後について】結果は関連学会で発表しており、順次、誌上発表していく。また、結果を医療者に共有する目的で医療者、患者さんに向けて冊子にまとめる準備、医療者に向けての教材作成を予定している。
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