研究課題/領域番号 |
20K10356
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
佐藤 潤 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (30448881)
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研究分担者 |
加藤 みずき 多摩大学, 経営情報学部, 専任講師 (50863411)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 内発的動機づけ / インセンティブ |
研究実績の概要 |
本研究では,人々の健康づくり行動へのインセンティブによる内発的動機づけへの影響について,金銭的インセンティブと非金銭的インセンティブとでその違いを比較することを目的とする。さらに,金銭的インセンティブについては,当初の内発的動機のレベルが高かった者と低かった者とを比較し,金銭的インセンティブの影響の違いについても検討することを目的としている。本研究により,現在国内ではあまり用いられることのない非金銭的インセンティブに関するエビデンスについての示唆が得られ,過剰なインセンティブによる健康づくりプログラムの経済的な逼迫を抑えることにも寄与でき,健康づくりプログラムにおいて新たなインセンティブ付与の方策を提示できる可能性がある。また,金銭的インセンティブについても,当初の内発的動機づけのレベルによる影響の度合いを比較することで,金銭的インセンティブを効果的に用いることが可能な対象者を明確にすることが可能になる。 1年目は,(1)ベースライン調査項目の検討 (2)研究実施自治体との調整 (3)ベースライン調査の実施 を計画していた。 ベースライン調査項目については,基本属性(年齢,職業,世帯収入,過去の健康マイレージ参加状況等),調整因子としての健康づくり行動(一般健診受診状況,各種検診受診状況,社会活動参加状況など),アウトカム指標としての身体指標(体重,BMI,体脂肪率等),セルフ・エフィカシー尺度(岡によるセルフ・エフィカシー尺度:5項目4段階)を使用することとした。また,内発的動機づけ指標については,先行研究等の精査を通じて,田尾による内発的動機づけ尺度:7項目5段階に変更することとした。 研究実施自治体との調整では,研究実施予定自治体が新型コロナウイルス感染症の影響により研究の実施が困難な状況のため,予定通り実施できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行により,自治体において研究を実施することが困難な状況となっている。また,地域での健康づくり活動についても同様の理由から自粛する傾向にあり,研究の進捗に大きな影響を及ぼしてしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行に関しては,研究者側でコントロールすることが困難なため,研究計画を後ろ倒ししながら推移を見守ることとする。 また,万一自治体での調査が今後も難しかった場合に備えて,研究の実施を自治体に絞らず,産業分野などでの実施についても広く検討することとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により研究の進捗に遅れが生じているため。
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