研究課題
2021年度は、依然として新型コロナの拡大のため、学会もリモート開催になり、現地に赴いての情報交換や結果報告はほとんどできなかった。しかし、データの収集と解析は、ほぼ予定通り行った。これまでに、以下のの結果が得られた。まず、節薬バッグ運動に関して、2019年度および2020年度の解析を行い、大分市薬剤師会より墨田区薬剤師の結果の方が、処方日数が若干長いこと、それに伴うためか、残薬の金額も若干高いことが明らかになった。また、医療用麻薬の廃棄に関して、福岡市の保険薬局では廃棄金額が年間約236万円におよび、これを全国レベルに換算すると約5億円の廃棄が行われていることがわかった。また、熊本県では病院や卸業のデータも含めているためさらに多く、1年当たり約1,300万円となった。この結果を勘案すると、全国の廃棄金額はさらに高く、医療費の増加に大きく関与していることが推察される。従って、廃棄を抑制する方策を考えることは極めて重要である。福岡市の結果は、リモートでの開催となった国際学会、The 21st Asian Conference on Clinical Pharmacyのシンポジウムにおいて、「Study on tracing reports from pharmacists to doctors in Japan」というタイトルで成果発表を行った。この学会では「Study on opioid disposal in community pharmacy of Fukuoka city, Japan」というタイトルでポスター発表も行った。また、同じくリモート開催となった日本薬学会第142年会でも共同研究者である福岡県薬剤師会の柴山和弘先生が「保険薬局における医療用麻薬廃棄に関する検討」という演題で、口頭発表を行った。さらには、2022年度の第15回日本緩和医療薬学会でも、社会人大学院生である太田麻美が、「熊本県及び福岡市における麻薬廃棄量に関する解析」というタイトルで発表予定である。なお、この学会もリモート開催が決定している。
2: おおむね順調に進展している
2021年度は、依然として新型コロナの拡大のため、学会もリモート開催になった。このため、現地に赴いての情報交換や結果報告はほとんどできず、予算はほとんど失効できていない。しかし、データの収集と解析は順調に進んでいる。これまでに、次の結果が得られた。節薬バッグ運動に関して、2019年および2020年度の解析を行い、大分市より墨田区の方が、処方日数が若干長いこと、残薬の金額も若干高いことが明らかになった。また、麻薬の廃棄に関して、福岡市の保険薬局では年間約236万円になり、これを全国換算すると約5億円になることがわかった。また、熊本県では病院や卸業のデータも含めているためさらに多く、1年当たり約1,300万円となった。福岡市の結果は、リモートでの開催となった国際学会、The 21st Asian Conference on Clinical Pharmacyのシンポジウムにおいて、「Study on tracing reports from pharmacists to doctors in Japan」というタイトルで成果発表を行った。この学会では「Study on opioid disposal in community pharmacy of Fukuoka city, Japan」というタイトルでポスター発表も行った。また、同じくリモート開催となった日本薬学会第142年会でも共同研究者である福岡県薬剤師会の柴山和弘先生が「保険薬局における医療用麻薬廃棄に関する検討」という演題で、口頭発表を行った。さらには、2022年度の第15回日本緩和医療薬学会でも、社会人大学院生である太田麻美が、「熊本県及び福岡市における麻薬廃棄量に関する解析」というタイトルで発表予定である。なお、この学会もリモート開催が決定している。
これまでリモートでの学会発表しかできなかったため、今年度は国際学会においての現地発表を予定している。節薬バッグ運動に関しては、2021年度の解析を行う。その後、2018年度および;2020年度の解析を行い、論文化を目指す。投稿先は、医療システムが異なる海外は避け、日本国内の査読のある論文を予定している。また、医療用麻薬の廃棄に関しては、データの解析がかなり進んでいるので、並行して論文化を目指す。こちらは日本の麻薬管理や廃棄についての状況を海外にも周知させるため、英論文を予定している。今年度が、この研究の最終年度の当たるため、成果報告書の印刷も計画している。
旅費に使用する予定であった金額が、新型コロナ感染拡大により、現地に赴くおことができなかった。今年度は国際学会に出張を予定しており、予算を全額使用する予定である。
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