研究課題/領域番号 |
20K10389
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研究機関 | 聖心女子大学 |
研究代表者 |
芦田 ルリ 聖心女子大学, 現代教養学部, 非常勤講師 (10573199)
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研究分担者 |
倉田 誠 東京医科大学, 医学部, 准教授 (30585344)
北 素子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80349779)
武田 聡 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90343540)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 人類学的視野の涵養 / 外国人患者 事例研究 / シミュレーション教育 / ファカルティ・デベロップメント(FD) / 外国人模擬患者 |
研究実績の概要 |
本研究では、グローバル社会の一員としての医学生・医療者の人類学的視野の涵養を目指し、多文化主義の国々の教育例と国内の外国人患者の事例から医学生と医療者の教育に有用な課題を抽出し、教材・教育手法を開発した。
2023年度は、2021年に実施したアンケート調査に引き続き、機縁法で調査を行い、更に事例を収集しデータを分析した。研究成果は Asia Pacific Medical Education Conference 及び日本医学教育学会で発表し、海外での事例や国内のその他事例に関して話し合うと共に、今後これらの事例を用いたFDの在り方に関して意見交換を行った。
また、外国人患者を多く受け入れている国内の病院や医療通訳を行っている団体に聞き取りを行った。考え方の違い、宗教的慣習文化・言語の違いによるコミュニケーション齟齬等に対して、広い視野をもって準備し、時間をかけて対応していた。海外の大学の視察・聞き取りでは、患者の精神的・社会的背景と医学知識・スキルの学びを融合させた教育が行われていた。 研究成果からFDに用いる事例を作成した。事例は参加者が議論を深め、患者の社会文化的背景を探っていけるような内容を検討するとともに、議論を引きだすためのファシリテーション用のマニュアルを作成した。4大学でFDを行い、事例検討後に参加者にアンケート調査を行うと共に、検討会での発言や議論を分析した。医療者は患者さんの様々な事情にまで及んで考え、FDの効果が示唆された。研究成果は Ottawa 2024 Conference で発表した。
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