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2021 年度 実施状況報告書

救急医療の評価手法の研究 -重症頭部外傷の予後予測モデルの立案-

研究課題

研究課題/領域番号 20K10390
研究機関日本大学

研究代表者

前田 幸宏  日本大学, 医学部, 助手 (10287641)

研究分担者 根東 義明  日本大学, 医学部, 教授 (00221250)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード医療の質 / 医療の質評価 / 頭部外傷 / 予後予測モデル / 臨床評価
研究実績の概要

本研究の目的は、頭部外傷領域において、リスク因子に基づく予後予測モデルとして実績のあるTRISS、CRASH、IMPACTという3つの手法について、日本での適応状況を検証することである。また、その結果を踏まえ、重症頭部外傷領域における日本の現状に最適な予後予測モデルを策定することである。
研究2年目までを通し、日本頭部外傷データバンク(JNTDB)のプロジェクト2015のデータを入手し、入手したデータのエラーの処理、統計ソフトでの分析操作をしやすくするための変数データの処理を行なった。前バージョンのデータ(プロジェクト2009)とは、名称が類似する項目でも実際に登録されているデータ内容や形式が若干異なっていることが分かり、前バージョンの分析結果との対比については、最終年度に十分な考察を行う予定である。
これまでの第一段階のデータ分析によって、TRISS等の手法は、日本の頭部外傷治療の領域において、十分な適応状況にあることが確認できたと考える。今後、予測に使用する項目の選定および各項目の変数設定の最適化を試行することを通じ、より日本の現状に適合した予後予測モデル策定に向け、予測精度が向上するよう分析をすすめ、確定させる予定である。
また、本研究ではロジスティック回帰を予測分析に活用しているが、近年、進展が著しいAI、ディープラーニング等の手法、結果予測の手法を本研究領域の発展に応用する可能性についても検討を進め、考察をまとめる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究2年目においても新型コロナウイルス感染症対策にともなう様々な活動制限の影響は大きく、対面での意見交換会議や学会や研究会参加による情報収集活動が全く実施できなかった。一方で、共同研究の進め方は、オンラインによる意見交換、オンライン上でのファイル共有および共同編集という方法に進化し、従来よりも効率的に進めることも可能となってきている。今後、データの分析およびオンラインでの協議検討を促進し、当初の研究スケジュールにそって、研究成果をまとめることが十分可能と考えられる。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症対策にともなう様々な活動制限はまだ続いているが、今後は状況の改善が期待されており、研究スケジュールに影響するような課題はないと考えられる。研究2年目末に共同研究者1名が退任したが、3年目当初より、これまで研究協力者であった2名を共同研究者として、研究の継続性を保ちつつ体制を強化した。今後、データ分析を促進し、既存モデルの検証と日本独自の予後予測モデルの立案を行う。年度後半には成果の公表に向けて取り組む予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究2年目においても新型コロナウイルス感染症対策にともなう様々な活動制限の影響は大きく、主に旅費の予算に相当する額が次年度に繰越となった。
今後は状況の改善が期待されており、これまで十分ではなかった研究成果の発表に取り組む経費に充当する予定である。また、研究分担者への配分を増額し、研究班の体制を2名から3名に強化することにより有効適切な使用に努める予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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