研究課題/領域番号 |
20K10405
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
竹島 太郎 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50554565)
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研究分担者 |
濱口 杉大 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90538810)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 症状 / SymTrak / 高齢者 / 健康指標 |
研究実績の概要 |
2020年3月の調査をベースラインとして追跡を開始した。ベースラインデータとして、基本情報(年齢、性別)、基礎疾患(がん、脳卒中、心筋梗塞の既往など)、生活習慣(喫煙、飲酒)、SymTrak、5感(視力、聴力、味覚、触覚、嗅覚)、痛み(強さ、部位、対処法)、生活の質(QOL)、身体活動度、サルコペニア、手段的日常生活動作(IADL)、孤独、社会的背景(教育歴、収入、同居人数など)、ヘルスリテラシーを測定した。 ベースラインデータを用いて、日本語版SymTrakの信頼性と妥当性を検証した。SymTrakは23の症状と2つ健康状態で構成されている。症状は頻度(4段階)、健康状態は程度(5段階)の回答選択肢からなり、各症状の頻度およびトータルスコアを集計した。因子分析では、主因子法を用いて固有値および各項目の因子負荷量を算出した。信頼性の検証ではChronbachαを算出した。基準関連妥当性の検証ではSF-8、SARC-F、転倒歴等を参照とした。解析の結果、原版と同様にSymTrakを構成する23症状は1因子構造であり、内的整合性はよく、SF-8と強い相関を認めた。 追跡は調査票および自治体が保有するデータを用いて実施した。調査票は2020年10月、2021年3月と10月、2022年3月に配布回収し、SymTrakトータルスコアの変化、QOLの変化、IADLの変化、転倒の有無などを測定した。また、自治体が保有する情報として、2021年6月までの死亡転出、2021年3月までの介護認定を集計した。さらに、各種データを突合し解析用データセットの作成を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本語版SymTrakの信頼性と妥当性の検証を終了した。2020年3月のベースラインデータおよびその後の1年間の追跡データを収集し、解析用に成形することができた。さらに1年間の追跡データを収集中である。
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今後の研究の推進方策 |
まず、日本語版SymTrakの信頼性・妥当性の検証結果を論文化し発信する。さらに、横断的な分析だけでなく、追跡データを用いて、死亡や介護認定、転倒の発生などをアウトカムとした縦断的な分析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染拡大の影響で、設備備品の購入、旅費および人件費・謝金の使用が遅延した。次年度、モニター・ハードディスク・統計ソフトの購入、関連書籍購入、データ入力、学会発表、論文英文校正費・投稿料等に使用する。
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