2023年度は、急性期病院でのフィールドワークを再開することができた。フィールドワークは、集中的に約2週間実施し、その前後に、複数回のインタビューを行った。調査場所は、整形外来及び、外来との一元化を進めている整形外科病棟であった。まず外来では、研究参加者である外来看護師の実践に同伴して、フィールドワークを実施した。併せて、同伴をした看護師へは、外来の看護のあり方、及び外来と病棟との一元化に関するインタビューを実施した。病棟では、看護管理者の実践に同伴するフィールドワーク、及びインタビュー、退院カンファレンスでの調査を実施した。 外来の看護師は、他の外来看護師や医師、事務職員等と共に外来患者へ対応し、併せて患者の情報をタイミングをみて共有し、患者が外来を訪れてから受診を終えるまでに、様々な課題を見出して解決していた。入院が決まった患者に対しては、入院に関する説明と情報の確認をする説明外来へと繋げ、入院から治療、退院への流れがスムーズになる仕組みのもとで支援をしていた。一元化に向けた取り組みとして、病棟看護師が交代で外来において働いていた。 病棟の退院カンファレンスでは、外来において気にかけられていた患者について議論する場面などを観察することができ、一元化のあり方の一側面が把握できた。病棟のフィールドワークでは、退院予定の患者にどのような調整をしているのかを、看護管理者に同伴して調査した。 2023年度には、前年度までの調査によって得たデータと併せて、論文2編、学会発表2件、図書2編の成果を挙げた。
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