研究課題/領域番号 |
20K10414
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
瀬戸 加奈子 東邦大学, 医学部, 助教 (50537363)
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研究分担者 |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)
松本 邦愛 東邦大学, 医学部, 准教授 (50288023)
早田 英二郎 東邦大学, 医学部, 講師 (50804176)
藤田 茂 東邦大学, 医学部, 准教授 (50366499)
畠山 洋輔 東邦大学, 医学部, 助教 (80830182)
大西 遼 東邦大学, 医学部, 助教 (00845571)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 医師需給 / 産婦人科 / 医療従事者 |
研究実績の概要 |
周産期医療は、産科・産婦人科医師以外の医師が担当することがなく、他の診療科医師では代替が利かないこと、産科・産婦人科医師は若年世代ほど女性比率が 高いことなど他の診療科とは異なった特徴がある。当該診療科は時間外労働が多く、医師の働き方改革で検討されている労働時間の短縮を適応した場合、医療体 制の維持が困難であると予想されている。また、高齢出産に伴うハイリスク分娩の増加による医師の業務負担や出生数減少による影響についても検討が必要であ る。本研究では、産科・産婦人科の特性を踏まえ、その需給と偏在の現状について分析モデルを作成し客観的にデータを用いて提示すること、将来の労働時間の短縮や女性医師の割合が増加することを踏まえた、必要とする産科・産婦人科医師数について推計を実施することを目的としている。 2020年の研究では、医学中央雑誌を用い「医師」「医師の偏在」「産科・産婦人科」のシソーラスを組み合わせて文献検索を実施した。医師の偏在について量的データで全国を対象に検討されていた6文献を対象とした。悉皆調査とアンケート調査に大別され、悉皆調査では医師・歯科医師・薬剤師調査のデータを用い、診療科別の医師数の推移、地域格差について検討され、産婦人科では医師数は減少し、地域格差が大きいことが示されていた。文献調査等の結果を踏まえ、産科・産婦人科のある医療機関へのヒアリング項目を作成した。2021年の研究では、医師の供給量、医師の集約度、妊婦の分娩に伴う移動の把握について、使用するデータ項目を抽出し、市区町村単位と二次医療圏単位毎に分析モデルを作成し、目的外申請により官庁統計を入手しデータセットを作成した。都内の産科クリニックに対してヒアリング調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
産科・産婦人科の医師需給の現状、労働時間等について、先行研究のレビューの実施、および都内の医療機関へのヒアリングの実施、データセットの作成を実施した。当初計画では官庁統計を用いた解析をする予定であったが、医師・歯科医師・薬剤師調査・医療施設調査・患者調査の解析用のデータセットの作成に時間を要したため、解析作業が遅延している。また、医師不足地域へのヒアリング調査については、都内の医療機関については実施することができたが地方に対しては行うことができず全体として後行程にずれ込みが生じている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
産科・産婦人科の医師需給について官庁統計の目的外使用申請を行い、データを入手しデータセットの作成を行った。今後、研究分担者とともに解析を速やかに実施する。国内のヒアリング調査は、都内など近隣の医療機関を対象に実施するように調整を行う。海外へのヒアリング調査は現状困難と想定されるため、諸外国における産婦人科医師の需給については、ヒアリング調査の代替となるよう文献レビューを実施するとともに各国の政府機関等のwebサイトで情報収集を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度も新型コロナ感染症の影響で、都内におけるヒアリング調査は実施したものの、地方の病院見学を含めたヒアリング調査を実施することができなかった。また、官庁統計の個票データは受け取りデータセットの作成に時間を要し、解析作業を実施することができなかった。2022年度は、2021年度の残金をヒアリング調査、研究成果の一部について、国内外の学会における発表、論文執筆等の成果にかかる費用に充当する。
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