研究課題
我々は、2017年度以降、留年予備軍と思われる成績下位者に対して、学修支援勉強会を導入してきた。2020年度においては、コロナ禍のため、学生の授業形態・生活形態が大きく変化し、自宅でのオンライン講義における学修形態が主体的となったため、学修支援勉強会を中断した。2021年度においては、分散登校の導入に伴い、学修支援勉強会を制限して実施した。2022年度においては、コロナ禍以前の従来型の学修支援勉強会の実施方法を以下のように変更して行った。1)教員(基礎系教員、臨床系教員)複数名をチューターに加える。2) 後学期においては、グループ編成を学生自身で編成させ、学修支援勉強会への参加を学生に選択させる。さらに、2023年度においては、2022年度の変更に加え、学生有志を学生チューターに加えた。学習意欲(MSLQ)および大学健康度調査(UPI)によるアンケート結果では、学修支援後において、学習意欲や精神衛生の尺度に明らかな改善効果は認めなかった。個別面談を行い、成績不振の原因を検討した結果、「勉強時間が単に不足している者」、「入学後の能動的、自主的な学びへの移行をスムーズに行うことのできない者」、「試験の時に過度な緊張のために成果が発揮できない者」、「医師になるモチベーションが低い者」など、成績不振の原因は多様であることがわかり、効果的な学修支援勉強会の構築にはさらなる検討が必要であることが示された。
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