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2023 年度 実績報告書

ナルコレプシーの早期診断のために解決すべき医療的課題探索とその課題への介入の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20K10423
研究機関株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所)

研究代表者

立花 直子  株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所), 睡眠医学研究部, 部長 (10291501)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードナルコレプシー / 中枢性過眠症 / 眠気 / カタプレキシー / てんかん
研究実績の概要

関西電力病院を受診し、ナルコレプシーと診断された患者の基礎情報のデータべースより、カタプレキシー(情動脱力発作)を伴う1型ナルコレシプシー患者(NT1)について発症から診断に至るまでの間に経た他の医療機関における対応や診断について調べた前年度の結果より、カタプレキシーという特異的な症状があってもその症状が診断確定を早めているわけではないことがわかった。とはいえ、カタプレキシー(情動脱力発作)を伴わない2型ナルコレシプシー患者(NT2)の診断確定までにかかる時間や睡眠専門施設に受診するまでの経緯と比較する必要があり、最終年度では、NT2の診断確定までの状況についても調べ、NT1との比較を行った。
52例のNT1と63例のNT2とを対象として調べた結果、発症から確定診断までにかかった時間は、NT1が14.9±11.2年、NT2が8.2±6.2年であり、有意差は認めなかった。発症年齢についてもNT1が18.1±10.0年、NT2が16.6±4.9年であり、いずれも思春期発症が多く、有意差がなかった。NT1のうち、カタプレキシーが先に出現した患者は11 out of 52 (21.2%)であったが、最終的に睡眠専門施設に紹介された際の主訴としては過度の日中の眠気(excessive daytime sleepiness, EDS)が取り上げられていた。また、NT2においては、63例中15例(23.8%)が産業医からの紹介であり、診断されていないNT2患者が社会人となったときに、その眠気について第一線で相談を受けるのが産業医であることが伺えた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 睡眠の問題がてんかん児のQOL(quality of life)に与える影響について2023

    • 著者名/発表者名
      矢崎 耕太郎, 佐久間 悟, 白木原 悠人, 犬塚 佳世, 今村 卓司, 三原 丈直, 立花 直子, 近藤 亨子, 福島 若葉, 濱崎 考史
    • 雑誌名

      てんかん研究

      巻: 41 ページ: 370

  • [雑誌論文] 夜間PSGでSOREMPを示すナルコレプシー1型患者の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      立花 直子, 三原 丈直, 茶谷 裕, 杉田 尚子, 江川 斉宏, 濱野 利明
    • 雑誌名

      臨床神経生理学

      巻: 51 ページ: 569

  • [雑誌論文] 病歴より過眠症を疑い24時間PSGにて特発性過眠症と診断した神経発達症の一例2023

    • 著者名/発表者名
      紀戸 恵介, 杉田 尚子, 中西 祐斗, 久保田 学, 立花 直子, 村井 俊哉
    • 雑誌名

      臨床神経生理学

      巻: 51 ページ: 569

  • [雑誌論文] 24hPSG、nocturnal PSG+MSLTを行い特発性過眠症と診断した1例2023

    • 著者名/発表者名
      和田 晋一, 三原 丈直, 紀戸 恵介, 濱野 利明, 立花 直子
    • 雑誌名

      臨床神経生理学

      巻: 51 ページ: 569

  • [雑誌論文] 脳神経分野における睡眠ポリグラフ検査2023

    • 著者名/発表者名
      立花直子
    • 雑誌名

      臨床神経生理学

      巻: 51 ページ: 366

  • [雑誌論文] 睡眠関連疾患の鑑別診断 終夜睡眠ポリグラフ検査を施行すべきポイント2023

    • 著者名/発表者名
      立花直子
    • 雑誌名

      精神科治療学

      巻: 38 ページ: 653-659

  • [学会発表] Diagnostic Delay and Its Causes in Narcolepsy Type 1 in Japan: with special emphasis on cataplexy2023

    • 著者名/発表者名
      Tachibana N, Mihara T, Sugita N, Egawa N, Hamano T
    • 学会等名
      The 38th Annual Meeting of the Associated Professional Sleep Societies

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公開日: 2024-12-25  

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